富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2011-10-12

十月十二日(水)大雨。思はず雨の装ひで銀座松屋のレインコート出動。それにしても秋にこんなに雨空とは。香港の十月この時期から十二月にかけては本当に穏やかな晴天が続くはずなのに。次の台風がまたフィリピンから華南に向かつてゐる。大雨といえばタイはチェンマイやアユタヤ、郊外の工業地帯の水没などありバンコクはさすがに大丈夫といつてゐたが曼谷Y氏よりかなり心配な状況、と報せあり。いつ大雨になるか、の合間縫つて北角寶馬道の炎記で著名鵝、ゴードンジン、ベイリーズ愛蘭乳酒の三本購ひ帰宅。夕食後に岩波書店「世界」十一月号読む。

文革曾が行政長官なのもあと半年であの尊顔を拝せぬ日ひたすら待つばかり。薬品セールスの地味な青年が警官だつた父に倣ひ「とにかく公務員」で香港政庁に入り努力は認めるがよくぞ政務官(上級公務員)になつたもの。横柄さと立場の勘違いは若い頃からだつた由。特区政府No.2だつたアンソン陳方安生女史がリベラル派で北京に嫌はれ「起来、起来、起来〜!」と意気揚々国歌を口笛吹きつヽ董建華からの行政長官職禅譲。江澤民に対等に並びつナプキンにサイン貰ふ横柄さと非常識、「董建華の方がまだマシだつた」といはれる政治的鈍感さ……何かマシなところがあるかしら?と探すが皆無なり。スティーブ=ジョブズ氏をどう評価するか。創造性褒めつつ、その独善ぶりと企業での冷徹など揶揄する声もあるが経営者としてでなく芸術家として見ると、どんな性格の悪さも不愉快に思はれる個性?も非凡といふことですべてがチャラになる。六世歌右衛門が戦後の昭和代表する女形の役者だつたから良かつたわけで、あれでたヾのオジサンだつたら、たんにかなり変人扱ひ。それと同じでジョブズ氏は信報で林行止氏も「看好黃金拒領車牌 濟世為懷絕少捐款」と見事に見抜き評価されてゐる。MTRの列車のドアにどの国の製造か国旗シールを、と小樽M氏。御意。或はホームの列車行き先表示板に「国産」「英国」「日本」入線する列車車両の製造国名を表示するとか。乗客に車両を選ぶ権利を!いろ/\政治的な理由で国産車両購入せねばならぬにしても、せめて整備用車両とか牽引車とか、に出来ないものかしら。