富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

放射能、今こそ学ぶ?

fookpaktsuen2011-09-07

九月七日(水)いくら知己との楽しい語らひとはいへ連荘はアタシには珍しく今日は早夕に按摩済ませ帰宅。静かに過ごす。岩波「世界」九月号、特集は「放射能汚染時代」読む。やはり原発問題をずつと取材してきた鎌田慧氏の原発拒絶といふ発言が殊更重い。さふいへば今朝の朝日は一面トップで<教育あしたへ>放射能、今こそ学ぶ、と。
5日、福島県郡山市立明健中学校。「ここは高い」「なぜだろう」。放課後の校庭で、部活動の自然科学班の生徒が放射線量を測っていた。「データを自分で測り、分析する力をつけてほしい」と顧問のS先生(55)は話す。
って素晴らしい取り組みのやう、だが放射能が怖い方にとつては放射線量が高いところで教育どころぢゃない!、とぞっとするばかりだらう。まさか「自然界にも放射能はあるので正しい理解を」といふのが主眼ではあるまひ。
夏休みの宿題のリポートでは、6割の生徒が放射線をテーマに選んだ。「科学者になりたい。放射線を少なくし、皆が幸せに暮らせるようにしたい」。放射線を選んだひとりのYさん(13)の言葉に、先生は胸が熱くなった。
といふのだから、あくまで脱原発の発想のはず。それでも異常な環境だと思ふのはアタシの偏見かしら。逃げるわけにもいかないのだから、と前向きと思ひたいが、あまりに悲しすぎる現実。こんな環境を創つてしまつた先人達はどこまで責任を感じてゐるのかしら。まぁ感じてゐないから大勲位も勲章をば返上もしないのだらうが。

世界 2011年 09月号 [雑誌]

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