富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2011-07-09

七月九日(土)快晴酷暑。昔ならこんな天気の良い週末は山を駈けて海へ行き海岸の木陰で麦酒飲んだりしてゐたものだがすつかり太陽の日ざしが怖く炎天下を走る体力もなければ日焼けもシミや黒子、老人斑の元、炎天下にゐたらふらふらで週明け数日は体力が参つてしまひさう。朝からジムのトレッドミルで走つてゐたら、ずらっと並ぶモニタの一つがNational Geographicのチャンネルで2010年のドバイ国際競馬の開幕日24時間のドキュメンタリ番組を面白く眺める。この国際競馬で開幕のメイダン競馬場は本当に客入り20時間前に未だVIP席など完成もしてゐないどころかトイレの配管や照明機材吊り上げ工事中。その準備と当晩の華やかな花火や軽飛行機使つた演出チームの奮闘ぶり。中環へ往き一ヶ月置いて梁国手の再診受ける。前立腺はだいぶ回復に向かつてゐるから薬を日に半錠にしてアト一ヶ月様子を見ませうね、ところで日本の景気回復はもうあるかね?と梁先生。思はず、ありゃ地震も核禍も関係なくもつと日本の根本的な産業構造に問題ありでは?とお答えしつゝ行政会議議員の梁先生にはお尋ねしたいトピックスは山ほどあるが医務室で患者から、は失礼。FCCで熱狗食し昼酒。FT紙週末版と經濟學人誌読了でSCMP紙のSudokuも出来てしまつて、もう週末も終はりの気分。帰宅途中にiPad弐の販売では悪名高き某家電店冷やかすとiPad弐の在庫あるといふ。但し、と店員が小声で「純正のカヴァーと当店で他の商品単品で一千港幣お買い上げ頂くきたく」と。店内見て回つたが一千港幣で欲しい家電製品が見当たらず(笑)。大瓶麦酒三本と菊正宗一升瓶購ひ帰宅。部屋の片付け。AppleのAirport Expressの端末使つて無線でスピーカーに音楽を送れるのはiTunesの音源だけだ、と思つてゐたらiPadからだとYouTubeでもThe Economistの記事読み上げでも何でも送れることに(いつからさうだつたのか知らないが)今日になつて気づく。昏時に枝豆と麦酒。コロッケ揚げて食す。NHK原子力問題番組を眺める。
▼吳康民先生が1996年に亡母を記念し建立の小学校が皮革工場の雑物置場になつてゐたこと(一昨日の日剰に記述あり)。後日談あり明報の記事を広州の南方都市報が追跡取材(流石!)。この小学校廃校時の校長から2006年の廃校と他校との合併時に義捐者たる康民先生にそれを伝へず当地の教育局副局長はこの小学校のあつた南池村は11歳以下の子どもが三百余人しかをらず近郊の学校への通学児童も少なからず当地(増城市)で過去10年に400校あつた小学校を半数に統合の事実を挙げ康民先生の学校もその一つと釈明。康民先生は香港が30人学級なのに対して内地はまだ50人学級で小学校統合が理に合はぬ、と疑点呈される。昨日、この元校長と市の教委代表が来港し康民先生に謝罪。その上で市の教育施設に康民先生の母(方靜嫻)の名を冠とすること、或ひは皮革工場が出た跡に幼稚園設立の案。康民先生は学校が無くなつたら他の施設に母の名を遺しても意味なし、と却下。後者は皮革工場の賃貸契約があと10年あり経営者との交渉が難。ちなみにこの工場は毎年4.5万元の賃貸料を村に収めてをり、この小さな村につて年間予算に相応の由。で学校統廃合で空いた学校の貸し出しだつたわけか。