■ - 富柏村日剩

fookpaktsuen2011-03-19

三月十九日（土）晴。ほぼ急場凌ぎの片づけはもう終はり。昼前に母と家を出て市街漫歩。京成百貨店の食料品（それに時節柄学生服売場）開いてをり食材購ふ。市街のベタな中華料理屋で昼。スタミナラーメン。地震前日のNHKのアサイチでスタミナラーメンなるものが（けんちんそばと並んで、だが）水戸のご当地ラーメンだと知つて驚いたもの。午後、市街漫ろ歩き。子どもの頃に遊んだ路地裏、公営アパートと児童公園、かつての花街＝今の風俗街と祖父が組合長だつた今は風前の燈の三業組合。昔から各地のウヰスキー集めたアンバーハウスなるバーで大量の割れた酒瓶が外にまとめられてゐる。郷里に帰つても自動車でどこかに行くばかりで市街を歩いたことなどなく今日は何十年ぶりかしら。大きな、そして悲しい（震災でなく）この何十年の不景気による市街の変化。昔のいちばん賑やかな時代を知るだけにつらいものあり。そのなかで鄙びた酒場がいくつか昔のまゝに佇むことにほっとする。裡信願寺の通りに昔から鰻を供する料亭の中川樓、鰻亭、ぬりや本店からも蒲焼きのいゝかおり漂ふ。夕方帰宅。0.2μSv/hなので散歩で0.85μSvくらゐ被曝。これから万歩計でなく被曝量もいゝのでは。被災地だけでなく世界中どこも放射線は自然に浴びてゐるので、それを理解する意味で。母が居間の模様替えの話をするので急きょ大掃除兼ねての模様替へ。気持ちをリセットするには良案か、と模様替へ済ませたところで地震急報。でグラ／＼と震度５強。これはかなり揺れたが停電も食器が落ちテレビが倒れるもなく震度６強と「１」の違いがこれほど大きいものか。母と妹と常陸牛のすき焼き。本当の被災地の方々には申し訳ないが、せめてもの母と余震に怯へる妹の団欒。釜石のＰ君が