三月四日（金）蘋果屋の魔術鼠をば購ひ早晩に帰宅。食前酒はカルヴァドス。湯豆腐。高清水の大吟醸。ふだん大吟醸なんてふしだらなお酒は飲む習慣なし。貰ひもの。つひ習慣で20時にNHKにチャンネル合はせてしまつたら「また痛ましい出来事がありました」とキャスター大越がNW9で幼児殺害が痛ましくとも「買い物客で賑わうスーパーで、どうしてこんな悲惨な事件が起きるのか」と苦悶したところで「変質者による幼児殺害」なんて狂気犯罪は昔からあることで「どうしたら事件を未然に」なんて考えると監視カメラ、精神病者の収容、刑罰強化といつた近代的な監視社会化しかないわけでアタシたちがそれに甘んじるのかどうか、アタシはご免。いづれにせよ大越の「また痛ましい出来事がありました」の一言耳にした瞬間にチャンネルを変へアルジャジーラのニュースを見る。少なくとも変質者の犯罪に怯へるよりエジプトはカイロの人民広場での政治行動眺める方がずっと精神衛生上は良い。
▼行政長官の文革曾への暴漢襲撃事件（笑）。両会（全人代と全国政協）のため赴京の文革曾、香港で苛められて可哀想に、と商務部長（陳徳銘）が開口一番「特首，身體還好吧？（你）沒有打倒，挺好呀！」と文革曾の負傷を労り「全世界也知我們特首（被打），我們非常關心呀！」と憂慮（嗤）。文革曾も一応は「没事、没事」と応じてゐたが「對於我們政權的挑戰，一小批人就是這樣」と宣ふ小人ぶり発揮は呆れるばかり。
▼西九の文化ハブ建設計画は結局のところノーマン＝フォスター卿の、巨大な森林公園のなかに文化施設点在する案の採択となる。知恵がない人たちが鳩つて決めるのだから、どうせ立派な施設作つても（聴衆含めた）ソフトが見劣りするのだから、真っ当な計画が自然に生まれるまで公園にしてをけば、と当時香港大学美術館の副館長だつたＡ君と話してゐたこと思ひ出す。
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