富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十一月五日(金)雨空。晩に湾仔六國酒店にて知己のL氏還暦祝賀あり末席を汚す。同ホテルのL総支配人が来られ挨拶。同席の毎度お馴染みM女史、Z嬢と小雨のなかFCCに往く。FCCではラウンジで白葡萄酒の杯を傾け物語りするご夫人二人のところに知己の酔者現れ大声に(人数的には三人は問題ないが)昨日アタシが詰つたスタッフが「ここはQuiet Roomですので、もし宜しければバーへ」と諭す一幕あり。款語笑話尽きず気づけば半夜三更に至る。
竹中平蔵君のJapan As No.3(こちら)読んだが一言でいへば愚論。結局この人は小泉改革
Indeed,Koizumi's government demonstrated the best way to tackle fiscal consolidation.
などと自らが係つた金融改革の正当性を宣ふこと以外、他にすることなし。雑誌『世界』で連載中の平蔵の懐刀となつた木村剛に関する「「金融革命家」の栄光と挫折」(佐々木実)が面白いのだが。それにしても百年前には世界で英国に次ぎ世界二位の経済大国であつた(とされる)阿根廷が政治的無策ゆゑ経済停滞に陥り百年……といふ逸話を平蔵が持ち出し日本も民主党の愚政では第二の阿根廷と揶揄するが南米のこのところの蘇生は目を見張るものあり何といつても南米には南米の風土といふものあり一概に19世紀末の阿根廷と今の日本を比べることには無理があろうに。
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