富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

九月廿六日(日)快晴猛暑。荃灣に終日、所用あり。帰宅して晩に久々にドライマティーニを一杯。韮と豚肉の鍋。腰痛は次第に足の痛み、といふか痺れとなる。「ぎっくり腰」といふ言葉はまるで腰の骨の関節が外れたやうなイメージがあるが実際には神経痛。朝食の時に腰にはじゅうぶん気をつかつてゐて嘱託の一寸遠いとこにあるバナナ取ろうと手を伸ばした瞬間に動かしてゐない腰にぎぐっと神経の痛みが走り、今日は腰の痛みは和らいだが痛みが腰から右足の大腿、脛にまで下りてきてゐる。で安心すると、また腰が痛んだり。腰が痛いとなぜか寝てばつかり、なのは腰痛で横になつてはゐるが兎に角、すると眠くなる。金曜日からかなり寝てゐる。今晩も早寝。神経痛はストレスとか身体が悲鳴を上げた結果だ、と思ふと腰がいてゝ……と思つて睡眠もじゅうぶんにとるで養生なのかしら。それにしてもよく寝てゐる。
▼今朝の朝日新聞天声人語「なによ、これ……」の反中論(こちら)。産経新聞でも恥ずかしくて書けないくらゐ低レベル。それに対して読売の昨日の編集手帳なんて実に上品(こちら)。よく中共の日本版機関紙なんて揶揄される朝日もひどいが都新聞好きの築地のHに教へられた東京新聞の社説(こちら)も朝日に負けず劣らずの国威論。どうしちゃつたのかしら。(27日付記)ふだんは論調にかなり唖然の産経も「主張」はかなり真っ当な常識論(こちら)。
▼最近、民主党で「粛々と」が流行り言葉。粛々と政府が冷静に対応するやうに聞こえるが、ありゃ実は役人が法や職倫、責務で粛々と対処されちまふと政治家として困るわけで、自民党時代は例へば尖閣諸島でいへば「領域侵犯を逮捕なんかすると面倒だから、追い返せ」といふ指示が徹底してゐて主導権握り「粛々とやらせないやうにしてゐた」もので、それが民主党では箍が外れ、民主党の政治家の「粛々と」は実は自分たちが「役人をどう動かせるか」粛々と修業せざるを得ぬ、が本音なのかも……といふ話を某筋から聞きふむ/\と。本来であれば広務さんあたりが民主党に与してゐたら自民党的なさうした知恵が民主党に授けられてゐた鴨。また、政権交替しても、さうした国家の基盤にかゝはる国家機密上の対処法は謂はヾ「陰の」引継ぎ事項たるべきだが(例へばかつての自民党政権で受け継がれてきた「米軍の核持ち込み」の事実であるとか)、政権交替では去る側は内閣機密費の現金の持ち逃げに忙しかつたか、自民党(麻生)から民主党(鳩山)に何らさうした国家戦略も引導されなかつたことが日本の国家の悲劇。政争のpoliticianはごろ/\ゐてもstatesmanの不在。明治から大正にかけての政権交替ではおそらく政権党がかわつても大日本帝国のさうした「国のかたち」と「国務の基本」はきちんと引き継がれてゐたのだらうに。
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