富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2010-09-05

九月五日(日)朝、それなりの雨だが東北の空は明るいので朝八時過ぎに西貢北潭涌。泰基なる「アスレチツク・クラブ」(と景品のランニングシャツもウケ狙ひ?でカタカタ表記)主催の10kmランに参加。萬宜水庫まで120m上り予想以上に快適に走つていたが薄曇りの空が往復ともダムの上で晴れて炎天となり復路7kmでふら/\。アタシくらいのスローペース群はみんなもう走れず歩く輩多し。8.5kmまでほとんど歩きで少し復調したが高低差あるとはいへ73分だか要す。ジャスコの中島水産のにぎり寿司買つて帰宅。晝から寿司と麦酒。午後、旺角の映画館。Costa-Gravas監督の映画“Eden a l'Ouest”(Eden is West)見る。昨年の伯林で閉幕上映。ギリシャから仕事求めフランスに密入国の若者が巴里を目指す物語。全ての愛情が性的であるのが興味深い、或ひは裏切り。表情押し殺した主演のRiccadro Scamarcioもいゝが彼の旅を助ける、脇を固める役者がこれまた皆、素敵な演技。Z嬢来て引き続きClaudia Liosa監督の秘魯映画“La teta asustada”(The Milk of Sorrow)見る。昨年の伯林で金熊賞マルケスの物語のやうに歴史は歌で紡がれる。歌の巧みな少女はリマで豪邸に暮らす富豪のピアニスト宅で女中。リマ郊外の貧困地帯に暮らす群族。繰り返させる結婚の宴会。母の死と埋葬されぬまゝ(って今の日本のやうだが)ミイラ化。やつと庭の土を掘つたか、と思へば子どもたちの即席プールと化す不条理……いかにも南米文学の世界。上海街の入つて失敗の印度料理屋で夕餉の口直しに糖百府で緑茶冰。確かに面白い甘味だが評判になれば飽きられるのも早いのが最近の甘味屋。この店も開業して評判となり半年で四店舗といふのも間近の撤退も可能性あり利益の短期集約狙ひなのかしら。藤森先生の「日本の近代建築」続けて読む。話はコンドル博士から辰野金吾へ。
▼先週土曜に紛失のクレジットカードは、クレジットカードだけなら他社のを使へば良いが銀行のATMカード兼ねてをり、ないと不便。月曜にすぐ再発行のカードが普通郵便で水曜に届き、その日のうちに電話でactivateしてクレジットカードとしては利用可となり金曜に新しい暗証番号届き一週間かからず一段落、と思つたら今日、旺角の銀行で暗証番号を自分の馴染んだ番号に変更手続きしたら暗証番号変更して再確認でもう一度入力、と指示されたので、それに1度従つただけなのに「4回、暗証番号の入力でミスがあった」ので安全のため、とATM機にカード呑み込まれる。ホットラインに電話すると2週間以内にカードお送りします、といふので冗談ぢゃないですよ、再発行のカードがATM機の誤作動でカード呑み込まれ今度は二週間だ、なんて。紛失の際はすぐ再発行されたわ、と指摘すると、まるで日本の銀行のやうな理不尽で、今回は紛失盗難ではないので、そのATM機からカード回収してクレジットカードセンターに送つてから同じ番号で念のためカード再発行して郵送、といふ。ATM機の誤作動=そちらのミスなので、もし当方のミスだと疑ふならそのATM機の記録データ確認すれば良からう、明日ぢゅうにカード再発行の上すぐに送るやう求めると「クレジットカード番号が変はるとご不便をおかけしますから」と逃げ口上。「不便はないから再発行してよ」と指示。すると「わかりました」と応じる。カード再発行は早いがATM機の誤作動でカード呑んぢまふ、といふのが何とも。



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