富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2010-06-16

陰暦五月初五。端午節。日に幾度も驟雨あり。机に凭つて魯迅日文作品集など讀んでゐたら昼近く。魯迅の随筆「兎と猫」秀逸。Z嬢と筲箕灣に行き東大街で最近評判の食肆・嚐樂(Yummy)に入らうか、とも思つたが数軒隣りの金東大小廚で排骨蒸飯。美味。帰宅して午睡ののちジム。テレビで競馬中継眺める(夜中の英国競馬も外す)。端午節ゆゑ先日、石硤尾南山邨の嘉湖で買つてをいた粽を食す。ジャレド=ダイアモンド著『銃・病原菌・鉄』の上巻再読了。上巻では第11章「家畜がくれた死の贈り物」が白眉。人類の農耕の始まり都市化、群居性のある動物の家畜化で病原菌の拡散、深刻化は必然だらう。それを病原菌の所為にするのだからヒトのエゴ。
▼香港の不動産販売での誇大広告は常識の愚挙だが李兆基が率ひる恒地がフロア数まで縁起良き数に数十階!水増し(跳層)で嗤はれたの天匯(39 Conduit Rd)は最上階(実際には33階だが88階と称し68階に訂正)620平米がHK$4.4億でHK$71.3千/sqfはアジア不動産最高値で話題となつたが自作自演の価格吊上げ疑惑。売却で手付金払はれた24戸のうち売却済み僅か四戸で残りは買主が不当な高値を猜ひ売買完了せず。李兆基(四叔)は裸一貫で香港有数の億万長者となつた伝奇的人物で股神(株の神様)と慕はれるが齢八十過ぎても経営の陣頭指揮。晩節汚すとはまさにこれ。
魯迅の日本語の文章より 「同志小林の死を聞いて」
日本と支那との大衆はもとより兄弟である。資産階級は大衆をだまして其の血で界をゑがいた、又ゑがきつゝある。
併し無産階級と其の先驅達は血でそれを洗つて居る。
同志小林の死は其の實證の一だ。
我々は知つて居る、我々は忘れない。
我々は堅く同志小林の血路に沿つて前進し握手するのだ。   魯迅
1933年2月に書かれ同年『プロレタリア文学』第四・五合併号に発表されたもの。

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