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五月六日（木）我が母校五軒小学校の創立記念日。何十年も前のこと忘却も易しいが大型連休が一日長くかなり得したことで記憶強し。我が育つた地所も五軒町。変哲もなき地名ながら小学生の頃に夜な夜な乱歩讀んでゐて少年探偵団物で地名に五軒町（牛込區の、だが）と出てきて「どきり」と。早晩にFCCで白葡萄酒二杯。ヰンダム街で美容室なのにパナマ帽の販売あり。東急ハンズなら八千円くらゐの物で美容室の値段は強気だが香港はダンヒル商店でも何処でも帽子は小さいサイズばかりだがアタシの大きな頭に合ふので買ひ求める。オリンピアグレコ珈琲店で珈琲豆購ふ。奈良のT君夫妻に子息ご誕生で記念に判子誂へに上環文華里に寄つたＺ嬢と待ち合わせ久々に蓮香樓に夕餉を食す。独りで葡萄酒とヰイスキーの小瓶を持ち込む老人など粋な客少なからず。遠きスターフェリーまで漫歩。九龍に渡り路線バスで油麻地。Cinematiqueのカフェに憩ひ晩九時半過ぎから評判も半分疑ひつゝ今一つ解せぬまゝ李照興の監督した映画「潮爆北京」見る。発想面白ゐくアントニオーニ監督の「中国」やジェイコブズの「アメリカ大都市の死と生」意識した、といふが現代の北京在住の若者、四十年ぶりに北京に戻つた痴呆の老人、香港の九龍皇帝もどき……ら主人公に都市の「記憶」描かうと、気持ちはわかるが映像作品としてはまとまつてをらず。
▼どうでも良ゝが香港の「打工皇帝」つまり給与取り長者番付発表になり筆頭は例年通り李嘉誠財閥の番頭で3G携帯で儲けも出せぬ霍建寧が年収HK$1.24億（15億円）、二位が李嘉誠の総領息子で十位までの五人が李嘉誠閥占め年収総額HK$2.72億で平均の時給20万円余は香港の最低時給の六千倍の由。

アメリカ大都市の死と生

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