五月朔日。もう五月になつちまつた。雲一つなき快晴。ずっとインドアな生活続き「たまには」とZ嬢と離島へと九時半過ぎに中環の波止場。長洲島に渡つてからランタオ島の二浪湾に(廃墟化をぎり/\免れてゐる)高級リゾートマンション「澄碧邨」のマンション管理会社が辛うじて運行する連絡船で向かい芝麻半島を歩かうと計画したが九時四十五分の長洲行きに乗れば長洲から二浪湾に渡る一時間四十分毎に一本だかの船に間に合う算段が長洲行きのフェリーの時間が異なりバスと船担当のZ嬢が「あれ?」と気づいたら今日は土曜だが労働節で祝日。フェリーは日曜祝日運行。で何か地場の神様の祭事なのかしら賑やかな長洲島に着きランタオ島の芝麻湾から梅窩に行く小型フェリーあり、とりあえず芝麻湾。客の多くが梅窩行きで芝麻湾の波止場で下船は此処にある麻薬中毒者専用の刑務所に収監者見舞ふ親族か釣り客数名。芝麻湾半島を時計回りに此処から歩き始め龍尾の峠越え大浪村に下る。かつて十年くらゐ前かしらこの寂しい村にJohnnyなる趣味人が非常識にもパブ経営しトレイル客に好評だつたが採算なりたつはずもなく廃業。そのパブのあつた家屋敷が有機野菜の農園になつてゐた。大浪の海岸でお握り一つ頬張り澄碧邨のマンション見下ろしつつ望東湾。貝澳に到着が三時前。 海岸にはOoh La La!なんて食肆もあるが売店で買つたビール二缶飲み路線バスで梅窩。晝をちゃんと食してをらず中環に戻るフェリーの時間まで四、五十分あつたので波止場近くの海岸沿いの、かつて藤沢I氏らとトレイルの際に何度か食した「順興」なる飯屋に入る。濁声の女将が「食事?」と尋ねるので「さうだ」と答へ卓につき麦酒注文。麦酒がすぐ供され飲み始めると家族経営のこの飯屋は午後の賄ひ飯のやうで、すると女将が「食事が終わるまで十五分待て」といふ。冗談ぢゃないよ、こつちはフェリーの時間ってものがある。「麦酒飲んでちょっと待ってゐればいゝだけなのに何を怒っるのよ、まったく!」と女将。十五分も料理が出来ないなら先に言ふべきだし、客はあたしらだけなのだからどうせ三分もあれば出来る手軽な料理ばかり、それだけ作るか「これから食事時間になるから料理の注文は先にまとめてしてくれ」と客に請ふか、なんらかの気遣ひが必要だらう。それを謝りもせず横柄に客に不便を命ずるとは呆れた女将。麦酒一本分の清算済ませ悪態つきこの「順興」なる最悪の店を出る。旦那と息子?は女将の鬼婆ぶりに慣れてゐるのか反応もせず黙々と飯を喰らふ。隣の真っ当な食肆で烏賊とカリフラワーの炒め物、炒飯を食し夕方のフェリーで中環に戻る。夕方も空が青く空気も澄んでとてもきれい。晩に今年初めて陋宅の窓を大きく開け風を入れる。
▼昨晩の歌舞伎座の出し物、立ち役の「都風流」と女形づらりの「道成寺」がいつたいどういふ舞台になつたのか想像もつかずにゐたが久が原のT君より便りあり。「都風流」は播磨屋が勘三郎と踊つたのも椿事。歌舞伎座閉場式ならでは、か。四月の「お名残」興行はこの播磨屋の熊谷に次いで成田屋の助六も良かつたと聞くが芝居好きの知人が「夏雄ちゃんは、やっぱり夏雄ちゃん。なんにもしていないのに、ただ無意味に立派」とこれこそ正鵠を得た成田屋を表すに最大の讃辞。道成寺は魁春、芝雀、時藏、福助と出るがやはり大和屋の権勢は小沢一郎の母親の法要の如し、だらう。さうした女形の中で「一人だけ昔の女形の香りがする」となるほど、の褒め言葉も聞く魁春の存在の意義について。
闊別公眾近兩個月,犀利哥昨日抵達廣州機場時風采再現。小圖為其較早前流浪寧波的型照。碧桂園提供照片 |
▼数ヶ月前話題となつた寧波の帥哥乞丐=イケメン乞食さん。無事、郷里に戻つたがどうやつて糊口を凌ぐか、といふところ広東省順徳のリゾート施設が労働節の大型連休で客寄せにファッションショー 開催で(順徳の田舎でファッションショーで客寄せってのが何とも……)話題づくりに、とこの帥哥乞丐氏を「時裝表演部門經理」として採用。さっそくモデルとしてキャットウォークで登壇の由。一ヶ月の試験採用でその後正式に採用とホテル側はいふが明らかに今回の連休の客寄せに過ぎぬのは明らか。
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