四月三日（土）小雨。五連休のうち、だうにか今日から三日は休み。感冒気味。掛り付けのＣ医師の診断を請ふ。軽いインフルエンザの由。昼すぎに尖東。科学館で婁燁監督の「春風沉醉的夜晚」見る。婁燁監督は2006年に映画「頤和園」を当
局の批准受けずにカンヌ映画祭に出品し当局から五年の映画製作禁止処分中。今回の作品は法資といふことで処分外、と。南京を舞台にゲイの青年Jiang（秦昊）とその同性の恋人、その恋人の妻の物語との悲劇的結末。その妻が夫の秘密を暴かうと偵察させた青年が木乃伊取りが木乃伊になりJiangと関係を持ち、その彼女はこの二人を受け入れ……と、それを「都市」としての南京を舞台に不安定なカメラ、抑制したカラー、でさすが婁燁と思ふ。郁達夫の小説「春風沉醉的晚上」の一節がモチーフとして流れる。
在滬上�居了半年，因為失業的結果，我的寓所遷移了三處。最初我住在靜安寺路南的一間同鳥籠似的永也沒有太陽晒著的自由的監房里。這些自由的監房的住民，除了几個同強盜小竊一樣的凶惡裁縫之外，都是些可怜的無名文士，我當時所以送了那地方一個Yellow Grab Street的稱號。
で始まり
貧民窟里的人已經睡眠靜了。對面日新里的一排臨鄧脫路的洋樓里，還有几家點著了紅�的電燈，在那里彈罷拉拉衣加。一聲二聲清脆的歌音，帶著哀調，從靜寂的深夜的冷空气里傳到我的耳膜上來，這大約是俄國的飄泊的少女，在那里賣錢的歌唱。天上罩滿了灰白的薄云，同腐爛的尸体似的沉沉的蓋在那里。云層破處也能看得出一點兩點星來，但星的近處，黝黝看得出來的天色，好像有無限的哀愁蘊藏著的樣子。
と一九二三年七月十五日に終はる短篇。尖東の讃岐うどん食べ一旦帰宅。晩に復た尖沙咀。感冒のせゐもあらうが四月とは思へぬ寒風。肌寒い。太空館。新加坡のLiao Jiekaiといふ監督の“Red Dragonflies”見る。監督の十代の頃への憧憬なのでせうが。フィルムの場合、作品の出来不出来はあつても貴重なフィルムで撮る覚悟といふものがあつたがビデオはでれ／＼と、どうも覚悟に欠けます。ニ更に島津保次郎監督の「浅草の灯」（1937年）見る。もう香港だけで三度目。上原と高峰の演技二枚目とヒロインは演技は下手なわけでオペラ団の太々しひ女将（松島摩利枝）演じる杉村も大したものだが（当時まだ31歳！）アタシの贔屓は六区の射的屋の見世番（お竜）演じる坪内美子。老け役になる前の笠智衆に香港の観客も「ほーつ」と息をつくが斎藤達雄がスクリーンの登場しただけで台詞云ふ前に笑つてしまふのがアタシだけぢやないから。それにしてもアタシが何が残念つて「浅草の十二階に登つたことがない」こと。映画では始終、遠景に十二階（凌雲閣）と仁丹塔がそびえるが
上原がポカ長（夏川大二郎）と展望台に上がると菓子売りの婆がゐて豆菓子を買ひ……と羨ましい。映画では実写でなくセット。ちなみに十二階は震災で破壊。物語は浅草オペラ全盛の頃で当然、震災前。それにしても何度見てもこの映画は最後が尻切れトンボ。
▼渋谷陽一さんのSIGHT（2010年春号）が「ありがとう小沢一郎 僕たちは卒業します」と山口二郎、佐藤優、上杉隆、内田樹×高橋源一郎づらりと並べ「遅まきながら民主党シンパの小沢訣別宣言か」と期待するが
20年以上にわたって、つねに日本の政治の最前線にいつづける大物政治家、小沢一郎。誰もがその名、その顔を知り、「剛腕」「影の最高権力者」など、様々な表現で形容されながらも、肝心の彼の政治信念や、思想は、なかなかこちらに見えてこない。そんな今まで語られることのなかった小沢一郎の政治家としての本質に、豪華論客陣が迫ります。
つて「小沢一郎に政治信念や思想は無い」だらう。だからあんなコンビニの地域戦略のやうな数の論理が貫徹できる。それにしても「ありがとう小沢一郎 僕たちは卒業します」つて言ふ連中が小沢と年が一回りも違はないオジサンたちだと思ふと子どもッぽ過ぎないかしら。
▼木挽町の歌舞伎座。現存の建物での興行今月限り（昨日より）。播磨屋の直実は富十郎の弥陀六 富十郎と相模は藤十郎。中村屋の連獅子、寺子屋は高麗屋、大和屋の千代に松島屋の源蔵。三人吉三巴は音羽屋、成田屋と播磨屋。藤十郎の藤娘。神谷町の先代萩の浅岡は一世一代か、まさか新歌舞伎座で再演はなからう。助六は成田屋、揚巻が大和屋、中村屋の通人、白玉が福助。段四郎、東蔵が脇を固め左團次髭の意休、松島屋のくはんぺら門兵衛に音羽屋の白酒売、で口上が海老蔵。海老蔵の口上は新歌舞伎座落成への印籠なのかしら。出来不出来は別にして当代の看板役者勢揃ひ。
▼徐天堂氏北京にて客死。享年六十九。
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