富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2010-03-18

三月十八日(木)帰国間際のO君が深水埗の模型屋で中国の22型の客車の模型!(HOゲージ)を入手してくれ「帰国前にお渡ししたい」と有り難い気配りで早晩に中環でO君と待ち合はせ。22型といへば今では引退しつゝあるが中共で1950年代後半から80年代まで2万5千輛だか製造された中国の主力客車で深緑色のボディがアタシら往年のバックパッカー世代には懐かしい。そのRZ22型の軟座車と硬臥車をO君は二輛ゲットしアタシと曼谷Y氏に一輛づゝくれる。マンダリンオリエンタルホテルのチナリーバーでカウンターにこの客車を据ゑ眺めながら酒を飲む。クラシックカメラと同じで古い客車の鉄道模型はバーに似合ふ。ウェイターも他の客もやはりオトコは模型が大好き。それにしても香港の玩具商が東莞で製造のこの模型のかなりの精巧さ。しかし会社名が日本語の音で読むと「バッタもん」なのが笑へる。
▼永利街の老朽化した建物群の保存は決まつたが、それと同時に、都市再開発に関して政府による土地強制徴用の基準も改訂。老朽化の建物取り壊し政府が再開発する場合に現在は居住者(所有者)の九割の合意必要なのを八割に基準下げるもので政府はこれを「公告」の形で先に出して立法会での審議をばアトに回す企み。所謂「民主派」も反対したが立法会でこの政府の策に反対表明したのは元政府高官の葉劉淑儀でこの公示の四月一日発効の延期求めたが土共与党派の反対で否決。また、ミッドレベル地区の具体的な開発計画が浮上。といふのは戦後、閑静なミッドレベルで高層マンションの建築が始まり居住人口の増加にともなひバスに頼る交通で渋滞など深刻化懸念され1972年に政府が築40年過ぎない建物の取り壊しと再開発を制限。この「40年モラトリアム」が施行からちやうど40年となるのに合はせのかどうか香港島の地下鉄が西に延び2014年だか開通もあり政府は中環に次ぎ港島西に二本のエスカレータ建造することでミッドレベル地区の交通の便を改善できるとして建物建設の40年モラトリアムの廃止を検討……とさういふ話。結局、永利街保存はスケープゴートで周囲は高層マンション林立か。「小さなおうち」の絵本話ぢやないが。中環とてミッドレベル地区の交通渋滞緩和を目的として90年代にエスカレータ建造されたが結局、ミッドレベルの住人で公共バスに乗る貧乏人多からず?ミッドレベルの渋滞は緩和されたどころかエスカレータ開通で途中沿線に粗呆地区の歓楽街出来て昔からの住民が追ひ出される始末。結局のところ香港政府の小役人らの発想でロクなものは、ない。治産商利権のみ。

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