三月十四日（日）陋宅の内相変はらず寒い。視界ゼロの濃霧。競馬場は向かうどころか下手したらゴールも見えないのでは？と思ひつゝジャスコの板長寿司で昼に鮨を食して沙田の競馬場。競馬場到着が間に合はぬだらう、とネットで買つておいた第一、二レースを当て競馬場に到着後も第三、四レースまで四連勝しちまつて「もう運が尽きたか？」と怖くなるが今日は香港ダービー。昨季はCollectionがダービー制覇で馬主Ｗ氏歓喜に立ち会へ思へば未だ見習ひであつたMatthew Chadwick君の三連勝もこの日。今日は第七レースに馬主W氏のSunny King出場で今期調子良き七歳馬の副賞は堅からう、同じMoore厩舎のHappy Zero（鳥語花香）と連勝も？と思つたがHZ馬一着で二着に二番人気のFellowshipが入りSK馬は三着。第八レースが香港ダービー。一番人気はドバイで騎乗停止となつたスミヨン騎手に替はりデットーリ騎手のBeautuful Flashが一番人気。今季のデビューから六戦全勝の勇敢小子（Brave Kid）は二番人気。このBK馬がダービー制覇すると一季で七戦全勝は香港競馬初の偉業。しかも季内六戦はBK馬含め22頭ゐるがダービー制覇はRiver Verdon（翠河）馬一頭で今日、BK馬がダービー馬となると翠河をば超える名駒となるわけで、それを応援しよう。ちなみにBK馬の調教はSize師で九年で（つてSize師来港でもう九年とは……）Darwin、Grand Delighy、Armada、More BeautifulにBKで季内六勝の廿二頭のうち五頭がSize師。今年のダービーは14頭のうちレーティングで100を超えるのが八頭と強豪馬揃ひ。あたしは当然、BK馬の応援で連複はそのレーティングが100以下の残り六頭単勝99倍以上に流すといふ濡れ手に粟を狙つたが（香港ダービーは穴馬が来るのも過去の事例として侮れず）結果、Whyte騎手騎乗のSuper Satin（極品絲綢）が優勝で勇敢小子は三着。二着はSuper PistachioでDanehill Dancer産駒が一、二着。最終第十レースのSapelliもDD産駒。Whyte騎手で今日は四冠で二つの二着の絶好調。アタシも掛け金の二倍ほどそこ／＼儲けさせていたゞいたが、今日の競馬終はつてふと思へば、まさに三月十四日のホワイトデー也。帰宅途中に太古坊のEast Endでエール二杯。少し興奮を冷ます。帰宅して最近ずつと外食続きだつたので無水鍋で有機野菜ゐろ／＼茹でゝ食す。チーズも。このあつさりとした食事に新西蘭はネルソンのNeudorfのSauv Bl 08年が合つた。BBCのChannel-3でサイモン＝ラトル卿指揮＆バーミンガム市交響樂團（www.cbso.co.uk）演奏でバッハのマタイ受難曲を聴く。あたしの好きな曲の一つ。曲中の少年合唱聴くと如何せむ亦たも発覚の今度は羅馬法皇まで揉み消しに絡み？の天主教会神父による「少年喰ひ」に教会に於る秘匿或は非徳或は戒律と逆説的なる加害の凄みを考へざるを得ず。
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