富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

公民黨社民連五名議員向立法會秘書處遞辭職信

fookpaktsuen2010-01-26

一月廿六日(火)曇。一月廿六日(火)曇。多忙な日々続く。帰宅して机に凭り書き物続けながら志ん朝師匠の「風呂敷」「たがや」「愛宕山」聴く。冬瓜と美味い豚肉の肉骨茶。残つた汁で米線茹で食す。
Googleの中国問題。NHKのNW9では「担当副社長が問題が表面化してから初めてNHKのインタビューに応じました」と。新聞などで担当重役のコメントが出てゐた気もするし「NHKのインタビューに応じたのが」初めてかしら。それにキャスターは知つたか顔で「Googleは中国での巨大な利益を失ふわけですが」などと宣ふがGoogleにとつて中国での利益は5%だかと読んだ記憶もあり。何だか報道が相変はらずいゝ加減、とNHKのNW9の悪口はさておき、中国政府の報道官は「中国はハッカー攻撃を受ける最大の被害者」と開き直つて見せるが法輪功など除けば中国々内で政府への反感からハッカー攻撃もかなりあるのでは。
▼午後二時前に公民党の陳淑莊、梁家傑と社民連の黃毓民、陳偉業、梁國雄(長毛)の五議員が立法會秘書處に辞表呈出。泛民主派のゴッドマザーと化したアンソン陳方安生は一時間後に「今次香港市民應利用手中的一票,表達對民主的訴求,補選亦提供平台讓各界認真深入討論政改方案」とコメント発表し市民に補欠選挙での投票をば呼びかける。それで市民が政治を動かすことで中央政府が2017年(特首)と2020年(立法会)の普通選挙実施を実現するやう望む、つて無理ですよ、全く。香港ノ政治改革停滞ノ元凶ハ奴隷的小役人ト親中派御用政治家ニ非ズ正ニ民主改革派ニ有リ。富柏村もついに転向か、日和つたか、と云はれさうだが(笑)1980年代から今日までの流れを橋本治的にざーつと総轄してしまふと、そも/\天安門事件が香港の返還にすごく影響してゐるわけでパッテン総督が中国に対抗して返還直前に強引な民主化を進めたことに北京が硬直姿勢見せ中国政府は香港の民主化=反中国に抵抗することで1997年7月1日が始まつた。これが悲劇的。でも北京にしてみれば中国が安定して経済成長続けてゐれば香港は恩恵受け月日が経てば香港も少しは落ち着いて、と思つてゐたのに(それが早ければ2007年からの普通選挙実施)狙ひが狂つたのは董建華と御用政党民建聯の無策さらに輿論の反感買ふ無能ぶり。さういふ連中を「親中的」といふことだけで香港の指導者、代表として選んでしまふ中共も拙い。いづれにせよ<反北京中央感>が香港にあつて民主派の支持が高いまゝ。それがどう、いつ沈静化するか、で行政長官や立法会の多数派が「反中国」にならないところで普通選挙実施、といふシナリオが、それが真つ当かどうか、は別にして中国の考へ方。これは全く民主主義的ぢやないが、そんなことが北京的には「どうでもいい」のは、問題の核心は香港の民主化云々でなく、それの「中国への波及」の憂慮だから。……とこの四半世紀の流れが理解できてしまふと結論として香港で民主派が正義の味方然として「民主化改革せぬなら辞めて民意問ふ」だの騒げば騒ぐほど事態は悪化」は明白。といふ意味でアタシはそれに与することが出来ない、と思ふのだ。立法会で地道にリベラル理性派が多数となつていることが中共にとつてボディブローのやうに効くのに。

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