一月十六日（土）晴。土曜だといふのに午後遅くまで官邸でご執務。路線バスで中環に出ると立法会の周囲に高鐵建設反対の若者ら集結。そろ／＼立法会にて評決の時間差し迫る頃。拡声器から響くシュプレヒコールや国際歌と思つたらリパブリック讃歌、太鼓打ち鳴らす音を背にFCCに往き氷なしハイボールと白葡萄酒各一杯。新聞読み、といつても土曜のSCMP紙の星五ツのSudokuが出来上がつただけ。Colorsix現像店にて写真焼き増し受け取りHollywood通り歩き文武廟。Ｚ嬢と待ち合はせ。先日、陋宅居間の戸棚、把手取り替へたが気に入りアタシの書室の棚のも取り替へ決め楽古道の金具屋。周囲に骨董家具売る店多いが「骨董に見せた新品」も多く、さうした家具に用ゐる古めかしい金具など扱ふ。東街の源興香料で白胡椒購、Hollywood通りのClassifiedにて聖誕節の頃に売り切れのMont D'orチーズ購ふ。Hollywood通りを中環の方に戻りオリンピアグレコ珈琲店は最近、老板にどうも後継者出来たやう。中環のOliver'sで酒類仕入れ外に出ると高鐵反対で騒々しいなか軽装の機動隊員が急ぎ足で立法会の方に向かふ。採決有りや無しや雰囲気俄然高潮。帰宅してMont D'orのチーズと温野菜、白葡萄酒で夕食。ケーブルテレビのニュースはずつと立法会周辺からの中継が夜半迄続く。深層的矛盾は依然、深まるばかり。
▼高鐵建設の審議は立法会で最後、二日で十四時間だか続き31票の三世、21票の反対でHK$668億の政府撥款可決。運輸及房屋局長の鄭汝樺ら午後七時に立法会議事堂をば自動車で出ようとしたが反対派が路上に座り込み阻止。二時間経つても事態変はらず議事堂戻り数時間待機。自動車での離開能はずと判断し半夜三更過ぎに警官多数が包囲するなか議事堂に一番近い地下鉄入り口まで保皇党派の霍震霆ら普段、地下鉄など乗つた事のなからう人士らと「お練り」で脱出は無様。何より標的は運輸及房屋局長。立法会での審議でこの局長の理解不足目立ち発言は右往左往。局長クラスとしてはあまりに知性、教養、人徳その一切感じさせぬ無愛想な表情も反対派のこの人への不快感をば高めよう。チベットへの青蔵鉄道と同じく北京から鉄道で結ばれることの中央政府から見た意義に応へし、とにかく「建設しなければならない」の政治性は、それに加へ都市建設は止めるわけにいかぬ土建政治でもあり。
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