富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

銅鑼灣鏹魔事件「同志男友口角後犯案洩憤」

fookpaktsuen2010-01-15

陰暦十二月初一。某新聞の香港特派員されたM氏来港。メールの往来あり今日初めてお会いし暫し歓談。晩にもう一ヶ月前だが湾仔の杭州飯店に食した際の残り物の桂魚燻製、冷凍で保存せし物を玄米で炊き込み食す。
▼高鐵建設反対の「八十後」(80年代生まれ以降の若い世代=ロストゼネレーション)の若者らによる動き。警察による排除の動きに抗議する表情に笑ひ顔も見られ祭り事の如し。もう年寄りのアタシには余り理解できず。たゞ日本でいへば安保の時代の学生運動の若者が大学出てかなりの数がすんなり企業に入り経済成長の恩恵受けたのに対し「八十後」の若者にとつてはさうした期待など出来ぬ点では追ひ込まれてゐるところも「多少だが」あり。
▼一昨日容疑者検挙の銅鑼灣鏹魔事件。何でも「同志男友口角後犯案洩憤」ださうで、やうするに男色相方との痴話喧嘩でむしや/\し劇薬購ひ翌日に銅鑼湾で撒いた、とさういふ話。とばつちり受けた18歳の相方は事件と直接の関係なく釈放。香港警察の容疑者特定はさらに精緻にて容疑者の青年携へた紙袋の把つ手に彼の皮膚組織(さゝくれの皮片程度か)あり。警察は尾行した青年が茶餐庁で食事の際の食器や残飯に附著の唾液など入手(ッて乱歩先生好み)鑑識でDNA分析で皮膚組織と唾液だかのDNAが同一のもの、と判明で容疑者特定の由。青年の男色行為から痴話喧嘩、犯行から警察の執拗な容疑者特定まで、黒鳥館主人(中井英夫)か、もう少しエログロにして雑誌「奇譚クラブ」で沼正三の世界。
蘋果日報の煽り記事ならわかるが信報が「独眼」面で高鐵建設には軍事用途もありと陰謀論もあること紹介。香港で動乱などあれば広州軍区から高鐵にて解放軍派遣も可とか。「そこまで」と否定も出来ぬのは2006年の青蔵鉄路開通で中国が短時間で相当の兵士と軍備をばチベットの印度国境に遣れることを印度側が警戒。また昨年八月には人民解放軍の四大軍区綜合演習でも鉄道で武器装備など輸送しただけでなく和諧号でも軽装の兵力輸送の実績ありの由。

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