富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-11-16

十一月十六日(月)摂氏十六度だが今日はこれから十三度まで下がる、と天気予報。天気は当たらないが寒波襲来だけはいつもよく当たる。寒空、晩に自宅で昨日に続き今晩は湯豆腐。熱燗ぢやなくてシチリアの安めの白ワイン。
▼蔡瀾さんが蘋果日報の連載(草草不工)で「羞恥」と激怒発憤。新界は天水圍地区が家庭内不和や麻薬中毒、自殺の多さなどばかり強調され地区のイメージアップなど狙ひ蔡瀾氏、さすがに蔡瀾美食坊は天水圍には合はない、で庶民性強調で香港でもはや風前の灯火の大牌檔だが、それを天水圍に集めた「大牌檔村」計画ぶち上げ。蔡瀾先生、偉才、異才と敬服こそすれ彼の芸風がアタシは今ひとつ苦手だが劉健威兄だつたか、この蔡瀾さんの大牌檔村計画について大牌檔は路上に自然発生的に出来たから大牌檔なんであつて意図的にビルや敷地内に「はい、大牌檔でござい〜」とやつてもそれは違ふだらう、と。御意。でアタシもそんな大牌檔村計画はどうでもいい、と思つてゐたが今日の「羞恥」によればこの計画を提案し政府側当局と交渉の末、敷地建物提供するはずだつた当局側が計画に消極的で、白紙撤回しないまでも資金醵出は極力抑へ、敷地も短期的貸与とすることで将来的には「湿地公園」が今後発展したら駐車場にする計画も検討中、と、それを發展局局長の林鄭月娥がマスコミ對手の茶飲み話で言つたとか言はないとか。それが蔡瀾先生の耳に入り、でこの憤慨。公僕たるもの黒澤明の『生きる』でも見て反省しろ、と蔡瀾氏。蔡瀾氏の憤り、わからない迄もないがそも/\大牌檔村の不自然さは上述の通り。蔡瀾氏だから自分のやることなすこと全て賑やかに話題になる、と思つていらつしやるだらうがアタシが珍しく当局の味方するが大牌檔村計画の抑制には何らかの精確な配慮もあるのでは? 蔡瀾美食坊と違ひ蔡瀾先生もこゝからコミッション料をばとるはずもなく(と信じたいが)たゞあまりの「これでいゝのだ〜」ペースに小役人たちが辟易したり、とかも想像に易し。いづれにせよ大牌檔村なんて「ラーメン博物館」のやうな出来合ひの企劃物、なくてまことによろしい。
▼森君の「神の国」発言も今や昔、だがこゝで民主党は小沢君の「御仏」発言。キリスト教イスラム教に比べ仏教は、つて。アタシも仏教徒してうなづくところ多少あるが、これは政治家が公に口にすべきことに非ず。じつは小沢「御仏」発言が公明党狙つた、だつたら凄すぎだが。

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