富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十月十三日(火)かなり忙しいかつたが強制終了で早晩にFCCのバーで独酌。久々にドライマティーニ拵へさせたが水つぽくで飲めない。いつもとびつきり無愛想な給仕がゐるが、さすがにその給仕も

「何か拙づかつたですか?」と尋ねるのでカクテルを作る作法が緩いから水つぽくなつちまつて飲めたものぢやない、と伝へ白葡萄酒を一杯。携へた新聞読み切れぬまゝ楼上のメインダイン。T氏と打合せ兼ね晩餐。豪州はWolf Blassの05年だつたかのCab Sauvのプレジデント某を飲む。年増談義。帰りがけに銅鑼湾。バーSでこれこそドライマティーニだらう、といふドライマティーニ一杯独酌して帰宅。
▼紐育時報に、東京からの富士の景色の記事あり偶然に一昨日にちよつと寄つた日暮里の話あり([http://www.nytimes.com/2009/10/12/world/asia/12fuji.html:title=こちら])。
▼米国総統小浜馬楽君のノーベル平和賞受賞。ブッシュがノーベル平和賞の方が皮肉を込め「本人なりには」努力の評価だとか、佐藤栄作君受賞も日米安保で賛否両論あれ実績ベースではまだ理解できた鴨。銓衡対象者のノミネート〆切が小浜君総統就任からわづか二週間だつたさうで、その時点で Change! でもう候補に入つてゐたのか。香港もアタシが見たかぎり米英の主要紙も皆、この小浜君への平和賞に懐疑的、滑稽と嗤つてゐたが日本の新聞はアタシが読んだ朝日は懐疑的、銓衡に否定的な表現は一切なし。
▼十日の信報に周金浩といふ方が書いてゐるが中国の中共建政六十年で、この六十年を毛澤東的革命と混乱の前三十年(1979年まで)と三中全会で鄧小平復活の1979年からの後三十年に分ける見方がかなり目立つが、後三十年の改革開放と経済成長も実は前三十年に革命的混乱の中でも鉄道など交通網の整備や(国営で能率悪くも)工業化、義務教育の拡充など、さうしたインフラ整備があつたからこそ後三十年の経済成長が容易だつたわけで一概に前三十年を負、後三十年を正と見るのは短絡的、と指摘する。

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