富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十月六日(火)快晴。早晩に散髪済ませ尖東。最近、かなり尖東に来る機会あり。九龍シャングリラホテルのバーTapasに跑馬地O君と待ち合はせ豪州はSimon HackettのCab Sauvをハッピーアワーで二杯。曼谷Y氏来て幸福中心地下で核シェルターとして創業25周年の一平安。暴満で暫し待つ。店の外にゐると「ちよつとこれでも読んでゐてください」とスポーツ新聞。店の中のテレビでは亀田某の拳闘の試合中継がテレビで流れ、とすつかり日本のやう。今晩は焼酎の酒の肴は餃子やニラレバは脇役で、アタシが夏に日本で見つけた「一個人」なる雑誌の「豪華寝台列車とSL列車を徹底乗り尽し」特集号と跑馬地O君持参の「こだま型」国鉄特急特集の昨年夏の「鉄道ファン」誌、それにJR時刻表、といふ、まつたく「鉄ちやん」の集会。冒頭から話題が昨日、タイのホワヒンで脱線事故おこした列車つて、ありや日本の中古寝台客車で特急あさかぜ号とかの14型とか24型でせう、タイに輸出されてまさかあんな事故になるとは……と。鉄道ひとつ話の連続でかなり盛り上がるが興味ない人にはオッサンがなぜ三人で時刻表見て相談事か、の風景。尖東で一昔前なら日系旅行代理店がかなり尖東に集結してゐて一平安なんて旅行代理店の駐在員もかなり多く業界筋の仕事談義か、と思はれた鴨。昨晩に続き外で飲食でも午後十時過ぎには帰宅。

當局為建政 60周年慶典設立 56根民族團結柱擬永留天安門廣場,引發爭議。法新社

▼北京で先日の国慶節の六十周年用に天安門広場に建てた五十六本の「民族団結柱」をば今後も据ゑたまゝにする由。景観損なふと嗤ふ声ばかり。
▼今日の信報の社説「難言中國模式 只有中國經驗」と、中国が日本を抜き世界第二位の規模の経済体となつても中国政府は経済大国をば強調するが果たして「中国モデル」と呼べるものがあるのか、あるのは「中国の特色ある社会主義」といふ、とても他の国には学ぶことの出来ない(学ぶ必然性もない)経験だけ、だらうと
指摘。日本も戦後の経済成長で一つのモデルはあるが日本の場合は米国傘下といふ絶対条件の体制があり、その中での繁栄は(米国の対日赤字での貿易摩擦など瑣細なことを除けば)米国と拮抗するやうな国際政治上の影響力にはならないが中国の場合は「覇権」がちらつき米国との対峙もあらうことで、さうなると中国の経済発展にはさまざまな問題が含有される。
▼北朝鮮訪問中の温家寶首相が朝鮮戦争に参戦し命おとした中国の志願兵らを慰霊。その軍営に毛澤東の息子、毛岸英の胸像あり。一兵卒だらうがやはり毛主席の息子の扱ひは別格か。一兵卒とはいへこの岸英が存命であればあつたで、また北京の宮廷劇も何らかの作用もあつたはずで慰霊の温首相も何を感じたか。

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