富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-10-07

十月七日(水)円高。どうにかならないかしら。日本カメラとアサヒカメラ二冊で最近はずつとHK$200で「高い」と思つてゐたら今日はHK$218になつちまつた。一冊920円がHK$10九だとHK$1=

高錕 15歲從上海來港,入讀聖若瑟書院,圖為當時的入學登記表。

8.44円(0.118)で円高とはいへ現行レートの11.45円(0.087)に比べ36%高とは。920円の雑誌を1,248円も出して読んでゐる、と思ふと高いが328円の差は雑誌を一冊買ひに出かけたら往復のバス賃より安いか、と思ふと、それはそれでヘンな納得もできなくもない。晩十時くらゐに帰宅途中に場外の前を通ると今晩は競馬開催日であること気づく。さういへばW氏の持ち馬がW氏令嬢の婚礼翌日(四日)のレースで見事に勝ち、その勝ち馬券持つてゐたので換金しよう、と馬券場に入れば丁度、第七レースの始まり。今晩は蔡明紹君が未勝。その蔡君がこのレースでは靚蝦王(Fairy King Prawn)で一世を風靡の馬主•劉錫康氏の暢蝦王に騎乗で三番人気。単勝に賭け中継観戦。美しい勝ちつぷりでお見事。今年はほんと数回馬券購入しただけだが、それなりに当たる。がこゝでムキにならぬこと。帰宅してライム搾りジンライム二杯。アサヒカメラと雑誌「世界」パラ/\と捲る。
▼光ファイバーの父、高錕博士がノーベル物理学賞受賞。アタシが在籍してゐた頃の香港中文大學の学長。高錕学長襲つたのがアーサー王•李國章がため高錕先生の教育者としての人徳、学長としての手腕が後々高く評価されたがアタシも当時よく聞いたのは「高錕先生の光ファイバー研究がなければ今日の情報通信は何十年遅れてゐたか」で、ノーベル賞に匹敵する研究であり先生はその理論、技術を公開して世界中の研究者、企業が光ファイバー技術をば発展、応用させ、そこで利益を得ることもなく一学究者として……といふ高い評価ばかり。今回の受賞が「遅すぎた」のは高錕博士の光ファイバー理論が1966年のもので当時は「そんな夢物語」と嗤はれたものが90年代に実用化され、その評価の遅さに加へ1933年生まれの博士は現在、米国に居住だが老人性痴呆症ですでに自分の名前や住所も朧げの由。上海から赤化逃れ十五歳の時に家族で香港へ。香港ではSt. Joseph中学に学び、ちなみに高錕少年の当時の住まひは北角(今は天后だが)留仙街一號の三樓で「いかにも上海人」的。

富柏村サイト www.fookpaktsuen.com
富柏村写真画像 www.flickr.com/photos/48431806@N00/
http://twitter.com/fookpaktsuenhkg