富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-09-29

九月二十九日(火)昨日より悪天候続く。晩に豚汁を食す。
▼今日の蘋果日報が一面で「燒臘名店勁呃秤買一斤得十両」とアタシも贔屓にする湾仔の再興焼臘飯店など「呃秤」報ず。呃秤は謂わば秤のインチキで許冠文(マイケル=ホイ)の映画に「半斤八两」(日本公開は1979年で「Mr.Boo!ミスター・ブー」)があるが一斤(600g)は十六両(に限りなく同値)で半斤八両だが再興は両斤(二斤=三十二両)の

叉焼など焼臘求めると一斤四両=二十両しかなく十二両(450g)もさば読まれ損となる由。「呃秤」量は実に38%で香港一。店主は「いぜんは骨付き肉が主だつたのが今は骨なしになり値段はそのまゝ骨の重さ分をさつ引いて……」と辨明するが歯切れ悪し。度量衡条例(いゝねぇ、この響き)に基づき政府当局の査察入り秤売りのインチキは改善といふが蘋果日報の記者が昨日、この再興焼臘で二斤の叉焼購ふと実量は一斤十二両で四両分足りず呃秤は12.5%だといふ。昔からよくある「呃秤」で、殊にドリアンや海鮮など貝殻や厚皮の量まで測られたまつたものぢやない。がこの度量衡も今では若い人には理解難しいやうでアタシが近くにゐた二十代から三十代の女性数名に尋ねると誰も精確に一斤=600g=十六両が答へられず。ちなみに一斤=十六両がどうも難しいが、一貫(750g)が100両で0.16貫は一斤=十六両、香港ではこの他に英磅(lb=453g)があり、一英磅は0.756斤だが両だとほゞぴつたり十二両と、これも面倒。八百屋や果物売りなど単位量が一斤であつたり一磅であつたり、でやゝこしい。中国は非科学的な?一斤=十六両=600gを革命的に改め一斤=十両=500gと仏蘭西革命のやうなことをしたが農村では未だに旧制が遺りいろいろ難しい。
▼東京ならアタシにとつては日比谷線が、恵比寿、Z嬢と遊んだ広尾、六本木(鳥居坂の常宿)、日比谷、銀座、東銀座(歌舞伎座)、築地、茅場町、人形町、秋葉原、上野から北千住と、とても「しつくり」とする。大阪でいへば御堂筋線。倫敦ならピカデリー線、巴里なら四系統、といふ具合。北京でこのたび開通の四号線は中関村O氏やアタシ、Z嬢にとつては本当に素敵な路線。南は北京南站(つてアタシにとつては永定門站なのだが)から宣武門、西単、新街口、動物園、国家図書館、人民大学、北京のカルチェラタン•中関村から北大、圓明園つてルートが実に最高。アタシは新街口あたりの北京が好きだが地下鉄開通でまたずいぶんと開発進み風景は変はつただらう。

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