富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-09-05

九月五日(土)かなり久々に公私ともども何も予定なき土曜日。いくつか雑事片付け裏山に入りに二時間ほど走る。裏山に入ることぢたひ七月下旬のホタル狩り以来。運動不足。体重はほんの少ししか増えてをらぬが体力、筋力の低下、で心拍が上がるのがよくわかる。気温は摂氏33度で酷熱警報発令中だが雲も少なからず風が心地よい。山に入るなりお天気雨。狐の嫁入りといふが香港島では狸こそ何度か出会つたが狐はない。島南の海岸まで下る。午後、峠の私人會所。プールサイドに寛ぎ読みかけのハツクリーの『すばらしい新世界』読む。15歳の時からもう何度目の読み返しなのかしら。あの当時は現実感なかつたが先進国でも社会的格差や出生率低下なんて問題になると「すばらしい新世界」が少し現実的に見えたりする。此処の倶楽部施設、豪勢な羅馬風呂あり。とても静かかだつたが午後から子どもの水泳教室に開放され奇妙な光景。外のプールが子どもの水泳教室になり大人が羅馬風呂で寛ぐ方が常識的と思へるが。公邸に寄るとアタシのMacのバックアップ復旧はあと五時間要すところ。銅鑼湾East End酒場でエール二杯。子ども連れの客あり子どもがはしやぎ閉口。旭屋書店でカメラ雑誌受け取りウィンザーハウスのライカカメラ扱ふ店を覗く。九月九日のフルサイズのM9発売(と勝手に決めつけてゐるが)を前にふらりと入つてきた客がM8.2の値引きは?と尋ねるが店員は「ございません」と一言。店側にしてもM8の在庫は頭痛の種にならう。かつて銀塩の時代はM4にはM4の愛好家がをりM6の使ひ勝手の良さがあり、だがその根本にはM3あり。で「どれも売れる」のに対してデジタルの世界でM9が出てしまつてはM8購ふ好事家がゐようか。結果論だがライカなのだからデジタル機発売は急務でなかつたとしたら本来であれば満を持して当初からフルサイズでM8を出してゐれば「さすがライカ」と言はれたの鴨。帰宅してギムレット、そのグラスのまゝ檸檬を絞りウオツカのロック、夕食となり先日の肉骨茶の残りを韓国風に煮て菊之露を飲む。久々に炎天下運動したせゐかふだんより睡気甚だし。

ウルムチ市共委書記革職。ウイグル漢化政策、民族対立は漢族住民による抗議活動で香港の取材班も二人が殴打され政府批判に矛先が向きウイグル自治区の共委トップの辞任求めるに至つた結果。ウルムチの市共委書記はスケープゴートか。対政府批判でウイグル族と漢族の住民が手を結び民族融和……なんて。

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