富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2008-10-02

十月二日(木)写真機レンズに詳しい某氏と雑談。ライカノクチルックスで出したf0.95から話が始まり、f値のもつと小さなレンズ(人間の肉眼よりずつと明るい)も技術的に製造できるがかなりの大口径で、極端な話、石器時代の直径2mの石でできた貨幣みたいなサイズなら問題ない。ただ、これだと動かすのにゴロゴロ、で寧ろレンズが鎮座をすまし被写体はレンズのところに来た者(あるいは物)だけが撮つていただける御神体のやう。で、それを通常の手持ちができるサイズのレンズに収斂することの凄さ。……等々、確かに考へれば考へるほど明るいレンズは凄い。諸事忙殺され晩に至る。草臥れ晩に帰宅してドライマティーニ一杯。赤ワインをグラスに二杯で茄子と豚挽肉のトマトベースのパスタ食す。NHKのNW9で前日から何ら進展のない大阪のビデオボックス放火の報道?でキャスターの「早急なる安全対策の徹底が求められていますっ!」や教育関連の問題での「なにを考えているんでしょうね。教育機関としてあるまじき行為ですねっ!」と相変はらずベタなコメントを聞いて「なんでもっとマスコミ人らしい気の利いたコメントが出来ないんですかねっ!」と思つたら睡魔に襲はれる。ところで老人狙つた悪質な振り込み詐欺(これもベタな表現)が続いてゐるが「昔はこんなひどいことなかった」なんて共同幻想があるが(実際には老人騙しなど江戸時代もあつただらうが)昔はちよつとでも家や財産のある家なら「家督を譲る」と年寄りなど詐欺にあつて拠出できるやうなカネなどなかつたのでは?と思ふと老人がいつまでもカネを持つてゐるやうになつた=家督も譲れない社会であること。

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