富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2008-08-17

八月十七日(日)快晴。酷暑。荃湾城門水塘の荃錦路までの引水路沿ひで往復10kmのロードレースあり。天后出発の参加者バスに申し込んではゐたが08:15開始のレースでバス搭乗が06:15では早すぎて1時間でも睡眠を欲張り午前七時前にタクシーで香港站、地下鉄で荃湾からタクシーで出掛ける。アタシの体力ではキロ6分なら御の字だが暑さの所為で(といふことで)64分。荃湾まで来たので快晴の空につられ黄金海岸までバスで遠出。が黄金海岸の砂浜は0.5哩ほどの長い浜辺の先半分の砂がすつかり流され残つた浜辺も狭く人多し。役所の表示は「砂が流され」だが満ち潮の時刻とはいへ桟まで海水が満ちてゐるのだから人工海岸の人為的な失敗かも。せつかく来たが海水浴客の賑はひで落ち着けず荃湾に近ゐ麗多海岸まで戻る。青衣島から大嶼山への吊り橋を眺め渡すこの辺り、風光明媚だが狭い海峡は潮の流れ悪く香港でも有数の水質汚染で公共海水浴場は閉鎖中。閑散とした浜辺は監視員もをらず通常の公共海岸ではダメ/\づくしの球技(海岸排球)や犬の散歩に浜辺に寝そべる輩の喫煙と大らかなもの。人さへ少なければいづれも誰の迷惑にもならず。浜辺の木陰で竹内好「日本とアジア」読了。大川周明を読まねば、と思ふ。荃湾で山西刀削麺を食す。晩に自宅で鰻の蒲焼き。NHKで数日前に放映の平成中村座伯林公演録画で「夏祭浪花鑑」観る。同座の前回の紐育公演はかなり奇を衒つた印象あつたが、それに比べるとシアターコクーンでの当り狂言でもある、この団七の芝居は(串田演出での初演当時こそ驚いただらうが今では)芝居らしく見えるから。大江健三郎万延元年のフットボール」再読。

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富柏村写真画像 http://www.flickr.com/photos/48431806@N00/

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

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