富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2008-05-25

五月廿五日(日)曇。先考生誕は昭和七年本日。朝五時前に目覚め茶を煎れ新聞読み(毎日のことだが)。この年になると肩凝り、神経痛、耳鳴り、眩暈、瞼の痙攣……と身体の節々の不調が不愉快で、どうにかそれを回避せねば生きてゐるのも不愉快なほど。で適度に運動し、薬に頼り健康に留意し……と結果、長生き。人間の身体など千古の昔より寿命は四、五十年なのだ。当然それを越えれば不自然な長生きなわけで而も本当に若者と全く遜色なき身体機能で長生きの老人など化け物で、じつは多くは身体機能のガタがきても行き続ける、謂わば「死に損なひ」。……と考へるとだんがん暗くなるので多少、楽しく生きようとする。それがまた長生きにつながる。やはり「死に損なひ」か。午前中ぼんやりとRTHKチャンネル4で音楽聞いてゐると毎週日曜午前10時からの「早期音楽」といふ番組でパーソナリティの名前にハタと膝を打つ。この番組の司会のPerry So Pak-hin(蘇柏軒)君こそ今年の国際プロコフィエフコンペティションで優勝の若手指揮者。先週だかのSCMP紙の記事に大学はYale大学で比較文化など学んだ彼は指揮者としての尋常のコースとは程遠く大卒後に音楽の研鑽積んだ後は香港に戻り地場で指揮活動の他にFM番組で司会務め……とあり。それがこの人。毎週日曜朝に独特のしつくりとした喋りでのバロック音楽など語るこの人が指揮者だつたとは。ぜひ大成してもらひたいと願ふ。香港での指揮お披露目が楽しみなところ。晝まで陋屋にて寛ぎ午後早くZ嬢と中環埠頭。K氏と待ち合はせフェリーでランタオ島の梅窩へ。原油高騰の話題となるが中東が儲けてゐるやうで実は退任近いブッシュが米国の原油産出メジャーの代理人として大統領退任前に米国石油メジャーの権益確保が真実よね、とK氏と意見が一致。梅窩よりバスで長沙下村。I氏、K氏とS嬢と合流。両氏は午前中、粉嶺の香港ゴルフ倶楽部でのプレイで大雨と落雷で後半のプレイ中止の由。新界の粉嶺でゴルフしてランタオ島まで午後の食事は遠さうだが粉嶺のゴルフ場から高速で青衣経由でランタオ島の東涌まで運転手に送らせタクシーに乗り換へランタオ島の峠越えすると意外と遠からず。6名で上長沙海岸に面した南アフリカ野蛮料理店Stoepに食す。Springfield EstateのSau Bの07年“Life from Stone”飲みチーズたっぷりのサラダ、馬鈴薯、鰯の燻製。Klein Contantia EstateのCab Sauの03年 KCでビフテキとタンドリーチキンの丸焼き。後者の葡萄酒はすぐに空いてしまい2本目に。日暮れ前にバスで東涌経由でMTRで戻り。寛ぎの日曜日。

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