富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十月五日(金)昼過ぎ中環。無風にて大気劣悪。市街陽の当たるところ一面黄色。晩に今日こそジムに寄らむと欲すが突然の某事対応で能わず。帰宅してジャスコの北海道展で購いし雲丹、イクラ、鮭の三食弁当食す。
日本相撲協会序ノ口力士死亡につき師匠の親方解雇。NHKの取材に応じた「ポスト志らく」で未来の横綱審議委員会委員長のデーモン小暮閣下は、この親方について「監督責任を怠ったのだから今回の処分も致し方あるまい」と歯切れ悪いコメント。麦酒瓶による殴打で暴行、傷害の罪問われるのだから監督責任どころの話ではないが「この悪影響でさらに新弟子応募者減るのでは」と懸念する大相撲愛する閣下ゆゑコメントもつらい立場か。ところでNHKでは閣下と呼ぶと差し障りあるため「デーモン小暮閣下さん」と「さん」づけすることで閣下までが本人の芸名とするのが、朝鮮語学習番組を「やさしいハングル語講座」とお茶を濁したのと同様にNHKらしさ。ところで横審の委員長といえば1950年に横審が出来て最初の委員長が姫路の殿様酒井忠正伯爵で次がアタシの祖父がお付き合いあった作家の舟橋聖一氏、で自民党石井光次郎。次がどせう鍋の高橋義孝先生。最近は河北新報の一力一夫や邉恒、潮来海老沢勝二とマスコミのドンが目立つ。起爆剤として、だからこのへんで次期委員長にはJacques Ren? Chirac(仏前大統領)を、とアタシは推挙。で、デーモン小暮閣下と続くと横審の委員長は色物か、と非難されるので(邉恒から海老沢も直系にせず間一つ置いたのは色物色払拭のためか)、日本郵政社長退任後の西川善文君あたりを据えて(首都大学学長の西澤潤一君あたりが食指伸ばしそうだが却下!)、で、その次がデーモン小暮閣下でどうかしら。仏大統領とデーモン閣下なら大相撲の人気下火も回復できそう。
朝日新聞編集委員星浩君が面白い。政治をちょっと独特の視線から面白く眺めている。その星君の「政態拝見」で福田二世の地味さを語っていたが福田君が地味に長く取り組んでいる課題に「本格的な国立公文書館」があることを紹介。与野党議員でつくる公文書館推進議員懇談会の代表も福田二世。星氏に対して福田二世が語ったのは「米国の公文書館には2,500人、英国では550人もの職員が働いていが、日本ではわずかに42人。政府や自治体が持つ記録は、国民の共有の財産なのだから大切に保存して……」と(福田二世の言葉の引用はどうも「以下略」が多くなるが……笑)。こうして日本は歴史の記録が曖昧なものになり(だいたい困った時には政府でも地方でも記録が償却されてしまう!)作る会のような歴史神話が生まれてしまうのかしら。ところで香港では公文書館にあたる政府?案處(HK Government Records Service)がどの程度の規模か、と思って電話で尋ねたが此処の職員数の公開も「上司に確認しないと」などと宣われる。実は何か機密業務があり(Mission Impossibleの如き)、数百名の職員数で公開できぬのかしら……。アタシがいぜんここで資料調査の時の印象では少なくとも42人以上はいる感じ。大正時代に日本領事館の領事が香港政庁宛に日本人墓地建設許可と土地提供を求め、その書簡のやりとりや図面まで見事に保管あり。ところで中国にも国立公文書館とかあるのかしら。党にも。結党後、建国から文革、とかなり興味深し。

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