富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

八月廿七日(月)早晩、銅鑼湾。雲行き怪しく一雨来そうで(あまり理由にならぬが)久々にバーBに寄る。ドライマティーニ二杯。ご亭主に勧められカナダのCrown Royalのソーダ割一杯。晩に尖沙咀東。バンコクよりY氏来港。N君誘い日本料理の兎に角に食す。アタシも含め鉄ちゃんなので鉄道の話題で鼎談。帰りしなN君と銅鑼湾でバーSに飲む。
▼安倍政権組閣。舛添要一先生、今月初旬に週刊文春だったか「参院選当日にまだ開票作業中に「続投」表明した安倍三世に「バカにつける薬はない」「決定的に資質にかける」と言いたい放題」だったはず。それが厚生労働大臣に就任。厚生担当大臣として首相に投薬か……選ぶ方も選ぶ方なら選ばれる方も選ばれる方。
▼陶傑氏蘋果日報の随筆で「神童」について。9歳で大学入学し数学専攻する少年の登場で、大学医学部入学の14歳の少女はもはや色あせた感あり。こうなると話題性として神童は年少化せざるを得ず、そのうち出生直後にかけ算九九が出来たとか、助産婦にGood Morningと挨拶したとか、そういう神童でも現れるか、と揶揄。
▼数日前の信報に「許仕仁任澳門特首?」という文章あり。マカオの行政長官の何厚?君特区成立以来対岸の香港の董建華君に比べ治世手腕抜群と北京中央の覚え目出度く安泰であったが、最近になり、側近の歐文龍が収賄で逮捕され、マカオのカジノブーム沸き立つ反面待遇悪しき工事現場の労働者のデモ激しく、デモ鎮圧で警官の撃った空砲で市民が怪我をし、何厚?君がカジノ事業会社の約1割の株式保有が暴露されるなど、綻び目立つ。でそろそろ行政長官も引き際か、で後任人事が話題となるが、マカオ政府や財界に何厚?君に匹敵すうりょうな人材乏し(何厚?君自身はマカオ牛耳る銀行の御曹司)。で下馬評にあがるのが香港政府で「橋王」(世渡り上手)と称される許仕仁君。香港政府の高官で最近までSir Donald行政長官につきChief Secretaryの要職にあり。とくに何もせぬのだが問題もなく無難に役職勤めては高職にありつく見事な芸風。で許仕仁君、実はマカオの有力家族の末裔で香港に育ったがマカオに一定の人脈もあり、たかだか人口50万人の地方都市と思えば許仕仁君の行政手腕でやっていけるのでは?というのが中央の見立ての由。これで本当に許仕仁君がマカオ行政長官になればまさに「世渡り上手」。
マカオといえば、明日、客室三千室のVenetian Macao開業。必要従業員数1.5万人!でマカオの就労人口の5%に相当。観光カジノ業で人手足りぬマカオでこのホテル運営に充分な職員が確保できるかどうか。中国本土との人の行き来は毎日27万人。香港などと結ぶフェリーも空港ももはや超過密で限界。昨年22百万人の来訪者が今年は26百万と予測されるが、もはや出入境者の捌きが限界では次々誕生するVenetian Macaoの如き大型娯楽施設も経営に難あり。

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