富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-08-25

八月廿五日(土)好天。昼にかけて久々に裏山を10kmほど走る。雲行き怪しくなり驟雨。落雷。雨を凌ぎ広河隆一著『パレスチナ』(岩波新書)読む。地に足のついたジャーナリストの揺るぎなき視点。毎日のようにパレスチナや中近東の報道に接しても実は何も知らずにいること痛感。岩波新書で中近東モノ読むのは卅年前に『アラビアのロレンス』を旧赤版で読んで以来かも。湾仔まで出て、そのあとZ嬢と柴湾で待ち合せ。Z嬢が柴湾MTR站前の羅屋民俗館訪れたことがなかった、と言う。かつて中環のStanley街にあった神州書店が柴湾の工業ビルに移転したと知り訪れるが午後五時でちょうど閉業時間。入れず。柴湾というところ、地下鉄開業前に工業団地が出来、その周辺にその後、公共団地が建ち始めた結果、工業団地に接した地下鉄駅までどの団地からもかなり歩かねばならず。その駅前の工業団地とて史跡に指定されそうな、かなりの工場(こうば)が既に退去した柴湾工廠大廈や、実質は倉庫街で、地下鉄駅の終点がなぜ此処になったのか、が不思議。周囲の団地に居住者多いが柴湾には「此処」という、地域の拠点がなく散漫とした殺風景。この先には小西湾の団地があるが、そこの住人が柴湾に出て来ずバスで?箕灣、太古城などに出てしまうのも首肯けるところ。この柴湾の宏徳居という団地に眞好味焼臘店あり(創価学会東区文化会館のある建物のG階)。ここの焼臘美味で客足絶えず。白切鶏と鶏腎購う。柴湾のとなりに杏花邨という50棟のマンション群あり。あまり通る機会もなく、杏花邨を唯一通る85系統のバスにわざわざ乗車して社会科見学。50棟とはいえ、このマンション群のために地下鉄站があるのだから凄い。幹線道路に面しておらず海が一望の静かな環境(かつては啓徳空港離着陸の飛行機の騒音に悩まされたのだが)。帰宅して白切鶏と鶏腎で夕食。美味。『パレスチナ』読了。晩に原武史・保坂正康『対論 昭和天皇』(文春新書)半分ほど読む。

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