富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-06-18

六月十八日(月)養和病院に胃潰瘍の経過観察でC医師の診断を請う。今日は問診と聴診だけでタケプロン(タケダ製薬、Lansoprazole配合)をあと六週間分(日に一錠)宛てがわれる。食事は脂物と刺激物を避けること、お酒はほどほどに、とC医師。禁酒は不要?と尋ねると(ってすでにリハビリ始めているが)「ほどほどに」と苦笑される。午前中、官邸のサーバーがダウン、且つ連休の中日で電話などもかかって来ず、これ幸いに新聞のスクラップ整理。コクヨのスクラップブックにペーパーセメントで新聞などぺたぺた貼ってゆくのだがジャンルわけしないので内容はシッチャカメッチャカでフリードマン死去の弔報の隣に高橋悠治のバッハの独奏会評や吉田秀和先生の音楽展望の再開の文章の隣に樋口陽一先生の護憲論が来たりする。昨年十月くらいまで遡りひとまずスクラップを入れておく籠の蓋が閉まるようになったので一段落。早晩にジムで一時間の有酸素運動。ジムの体重計がボクシングで計量する時のような所謂「秤」タイプで何がイヤだって最初の基準を150パウンドして身長が高ければいいが身長が低いと1パウンドくらいずつ重しをずらして上げていくのが「あ、また太っちゃったよ」でデブ丸出し。これが最近は100にして微調整の重しを50に近くぐっと上げて微調整して140パウンド台で体重を量れることが嬉しい。金鐘の香港西武によりBrooks Brothersでジャケット、Ralph Laurenで木綿のズボンの直し受領。帰宅。パスタ。Georges Duboeufはnouveauばかり有名みたいだがMorganというこの赤葡萄酒(飲んだのは04年)は値段のわりに上出来。Duncan君の“Getting Rich First”読む。
▼自称政治家Sir Donaldによる三司十二局の新「内閣」の人選が早々と新聞各紙で噂されるが信報によれば三司長は政務司の橋王(世渡り上手)許仕仁が勇退し現・財務の唐英年が昇格、律政司の黄仁龍は続投で任期内に23条立法叶えば次期行政長官の噂もあり。財政司は唐英年の後任にSir Donaldの愛将・曽俊華(現・行政長官弁公室主任)が昇格(弁公室主任にはチャーター銀行から陳徳霖を招聘)。局長レベルでは教育統籌局長のアーサー王・李國章が強硬な改革路線失墜で実質的引責辞任し後任に「トラブル部局専門の仕事師」孫明揚が着任(一時的橋渡しか)。何よりも話題は民政事務局の局長に現・中央政策組顧問の曽徳成を抜擢。曽徳成は親中派政府御用政党・民建聯の本来はホープだが市民に絶大な不人気の曽?成(行政委員)の実弟。聖ポール学院での高校時代に文革の影響でに「愛国同学大団結万歳!」と反英暴動に加担したとして逮捕されたバリバリの親中派。大公報の編集者から劉兆佳が首席顧問務める中央政策組の顧問となり今回ついに中央人事への抜擢。親中左派の中では比較的中立と言うが。信報によれば北京中央は香港特区政府の主要人事のうち、内地公安と密接な連携の必要な保安局長、民政や在野各団体との連携、受勲などにかかわる民政事務局長、世論操作にかかわる中央政策組首席顧問の3つの職については実務的な意味で中央と連携のとれる者の抜擢を望んでおり、保安局長の李少光と政策組顧問の劉教授は現状では無難、民政事務局長は中央政府との関係かなり良好であった何志平を敢えて外しての曽徳成の抜擢で、何志平の今後の「使いみち」が気になるところだが、信報によれば何志平は次期行政長官の有力候補の一人、と。現状では唐英年、曽俊華、黄仁龍の三局長に何志平、それに穴馬は葉劉淑儀といったところか。

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