富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-04-16

四月十六日(月)?如心女史の葬儀が明日と新聞に告知出るが喪主に?如心の夫で1990年に誘拐され99年に裁判所が法的に死亡と認定し遺産相続措置のとられた王?輝の名。?如心にとって夫はまだ生きている、という願いの表れだろうが、葬儀の席に突然、王?輝が現われるとか……まさか。新聞といえば蘋果日報の副刊で著名な書き手の随筆連載する「名采」で異変?あり。見開きで左頁の左肩に長らく君臨の蔡瀾氏の連載「草草不工」が左頁右肩(つまり中折り近く)に移り、この位置にあった陶傑氏の「黄金冒険號」が左肩の、この名采にとっては一等席へと昇格。その両者の中央には左丁山氏が座するのは変わらず。香港論壇の先駆たる陶傑氏の扱いには異存ないが気になるのは香港一の随筆家の名を欲しいままにした蔡瀾氏の降格。しかもこれまで数年間、横書きであったものが縦書きに。蔡瀾氏といえば名文家というのも昔の話で最近は自らが旅行会社と企画するツアー旅行、モバイル系アイテムやデジカメの新製品の紹介、といったどうでもいい話ばかりで一言でいって「面白くない」。そのうえ横書きで、横書きというのは改行、改行で字数を稼げるもので、これが縦書きになると意味のない内容で改行、改行すると、現代詩か青木雨彦の随筆になってしまうわけで、蔡瀾氏にとっては随筆の内容のなさ、を露見させるわけで辛いところ。さすがに蘋果日報も蔡瀾氏に随筆連載を辞めさせられず(飲食男女などまだ蔡瀾氏に頼るところあり)、で今回の苦肉の策略か、と察す。本日。晩まで諸事忙殺され自宅で白魚を焼いて食す。菊正宗を一口。朦朧としつつテレビで阿部寛結婚できない男』を見て早寝。

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