富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

四月二日(月)久々に本降りの雨。雨が降ると先日Mount Butler Raceで走った大潭のダムも水嵩が少しは増えようか、と思う。諸事忙殺され晩に宴会あり銅鑼湾の太湖海鮮城で末席を汚す。太湖海鮮城、名だたる高級料理店を差し置き香港観光協会とかの最優秀料理賞などかなり獲る食肆。雑多であり万人向け、多少奇を衒った料理もあるが味はオーソドックス、少し塩辛いところが田舎臭く、で結果「この値段でこれ」ならみんな満足か。バーSに一飲。
▼ドバイにいた齋藤さんが書いている。競馬の伝え方。「アドマイヤムーンが1分47秒94で優勝、賞金300万ドルを獲得した」という記事について「300万ドルを獲得したのはアドマイヤムーンではなく馬主でしょう」と。日本ではなんとなく馬主を表に出さないような風潮があるが騎手や調教師と同じかそれ以上に馬主をちゃんと前面に出すように変えていくべきだと思うと指摘。御意。香港なんてとにかく馬主。馬の名前は忘れても強烈に馬主の印象あり。1997年のダービー馬、Oriental Expressの馬主はそりゃ中国代表する財閥の社長であるから誰でも知った顔だが98年のダービー馬・告魯夫の馬主・梁挺生校長と今でも競馬場ではみんなに慕われ、原居民の黎さんも、Fairly King Prawnの劉さんも誰も彼ら馬主の顔を忘れはしない。だいたいにおいで、である、サラブレッドとは言え、たかだか馬一頭に何千万円のカネを注ぎ込むほど酔狂な御仁たちなのだ。そりゃ馬が当たれば億の儲けだが、初陣に至らぬ馬、未勝のまま去る馬、そんなリスク負って道楽に励む人たちなのであるから当たった時に彼らにこそ祝福あるべき。

富柏村サイト http://www.fookpaktsuen.com/
富柏村写真画像 http://www.flickr.com/photos/48431806@N00/