富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-03-03

三月三日(土)晴。旧暦ではまだ正月中日だというのに暑い。Tシャツ一枚で歩いていて汗をかく。明日もこの天気だと思うと空恐ろしい。昼頃にジムで8km/hでゆっくり小一時間走る。これで「走り込み」終わり(笑)。銅鑼湾の「彷徨える魚蛋」文輝墨魚丸大王がJaffe Rdにあり紫菜四寶粉を食す。かつて銅鑼湾のカラオケで一頻り遊んだ日本人のオトーサンたちがホステスとお夜食の「海苔そば」は文輝墨魚丸大王の紫菜河粉のこと。夜中遅くまで開いていたが今の店は午前1時。晩に韮と豚肉の鍋。カーボローディングと称し「うどん」も。糠漬けも美味。だが考えてみれば胡瓜と茄子なんて夏の野菜で、その糠漬けも本来は夏のもの。冬は白菜の一夜漬けと大根くらいだったはず、昔は。
▼アサヒカメラ三月号眺めれいれば「木村伊兵衛のこの一枚」で1960年3月の数寄屋橋交差点の写真あり。自動車の行き交う交差点のど真ん中で何か語り合う男女が不思議だが背景に不二家レストラン。現在もこの場所に(先週は休業中であったが)不二家の旗艦店。今よりずっと店構え大きく軒下にスキヤカメラのニコンハウスはまだないが不二家レストランの隣にアメリカ屋靴店があり此処は今はRegal Shoes、地下鉄の銀座駅B10出口はそのまま、アメリカ屋靴店の隣の銀行が(今はみずほだが)富士銀行だったか勧業銀行だったか、は記憶が定かでない。続く「土門拳のこの一枚」はなんと1941年の人形浄瑠璃女形人形遣いでは不世出と言われる吉田文五郎の寺子屋から松王丸の妻・千代、と楽屋で天綱島の治兵衛の女房・おさんに一服させて憩う姿。いやいや見事。
NHKで昨晩も「ひきこもり」だか何かの番組があったが今晩は「日本の、これから「いじめ、どうすればなくせますか」市民と文科省・教師が大討論」と実に二時間半に渡り電波の無駄。いじめなど清少納言の昔も旧制中学も大日本帝国陸軍でもあった話で増大も陰湿化などしておらぬし、ただマスコミが面白可笑しく騒ぎ素人までが一億総白痴、マスコミに「市民の声」など求められ一家言宣うから始末に負えず。マスコミが応対するから「死にます」と声にしたり文相宛の自殺予告だの後を絶たず。何かあれば「カウンセラーが必要」だの誰か一人死ねば組織で「なぜ救えなかったか?」と責任論。いじめも辛かろうが「いじめの全くない世の中」というのも六十年代の「人民が主役の共産主義中国」や「この世の楽園北朝鮮」の如く想像するに嘘っぽくて怖い。
▼築地のH君(けっこう久々に登場か)によれば東京都知事選に立候補の意志固めた浅野史郎氏が(以下、大意)
石原都政に対する都民の悲鳴が届いている。教育現場の方からは教育の、福祉の現場の方からは福祉の、それぞれの現場でもう耐えられないという声が私のところに聞こえてきている。いまの都政は、弱者の側、弱い人々の立場を省みない冷たさをもっている。東京の政治は都民だけのものではなく、日本の政治そのものの貧しさを反映している。としたら、自分にもできることが相当あるのではないか、と感じ始めた。さらに、個別の政策だけでなく、石原知事の態度、言動に対して、これでいいのか、という思いを多くの方が抱いており、私もまたそれに同感する。
といったコメントとか。アタシも同感。お願いだから共産党が独自候補を取り下げてくれないだろうか。それに公明党支持者の諸君の理性がほしいところ。

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