富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-02-12

二月十二日(月)ホテルでのんびり過そうかと思ったが何となくカメラもって空港ターミナルを歩く。空港の中は知ったつもりだが建物の外回りは歩くのは初めて。こちらの空港ターミナル地図の正面向って右にホテルがあり、そこからターミナルの向って右翼から歩き始める。ターミナルは向って左翼(地図上では南)からが市街からの進入路となり必然的にそちらが表の顔。ホテルリムジンとかの駐車場もそちら。で反対の右翼側はターミナル外に何があるか、というと往内地巴士站、つまり中国国内への直行バス乗り場。これが日陰の存在なのは果たして偶然なのかどうか。空港内の禁煙措置で空港や航空会社職員らが非常口を勝手に開けて外に出て一服。かなりの非常口が開けっぱなしで警戒上問題ないのか、と訝しい。エアポートバスで香港島に戻る。石塘咀でバス降りて茶餐庁で昼飯済ませ中環。Colorsixで写真現像受取り。一旦帰宅。夕方、按摩。昏時ヴィクトリア公園で始まった年末花市を眺める。中国民主化の支聯會の出店で司徒華先生揮毫の揮春を十枚ほどいただきHK$100カンパ。晩に今月に入り三度?で「利休」。今週末(旧正月晦日)で利休閉業のため今宵が本当に最後か。バンコクから来港の関西人Y氏とすき焼。バーYに一飲。Y氏の話では空港は全面禁煙のはずが(実際に到着ホールなどの喫煙室なども撤去)搭乗口に近いコンコースの喫煙所はまだ残っている由。さすがにトランジット客の一服は許す措置だろうか。トイレなどで喫煙されるより分煙は大いに結構だが。
ピンクフロイドのRoger Watersの香港公演(今週木曜)について反響がイマイチらしく最近になって新聞広告盛んだが(広告が信報に掲載、というのも「いかにも」当時の若者が財経系のオヤジになっている、というところを狙っていて可笑しいが)、ついにオリジナルの広告に旧正月ひかえ揮春で「猪年睇猪飛」と(笑)。確かにピンクフロイドでは豚が空を飛ぶが、これを亥年と掛けてしまうとは。「亥年に豚が空を飛ぶのを見ましょう」とはまさにプログレ……。
▼数日前に九龍で市街視察(という名の選挙運動)の「自称政治家」Sir Donald君が行政長官専用車より降りると視察先の施設入口に最低賃金改善など求める市民労働運動の抗議団体あり。警察が抑制にあたるがデモ参加者の一人が抗議エリアの鉄柵を越えSir Donaldのほうに近寄ったため行政長官警備にあたる警察のG4らも抑制に当たる。その時、G4のもったピストルが地面に落ちたが警察側はそれに気づかず周囲で見ていた市民の「おい、ピストルが落ちたぞ」の指摘に慌てて警察はピストルと外れた弾丸を探す間抜けぶり。たかだか市街視察で警護にあたるG4が拳銃まで装備しているのは、常に「行政長官を狙ったテロ攻撃」?に備える想定内、なの鴨しれぬが、ちょっとしたダッシュでホルダーから外れるほどの拳銃の装備というのは粗忽。さらに怖いのは、たかだか市民の「最低賃金改善」といった要求で抗議者の一人が鉄柵から出てきた程度で丸腰の警官ならまだしも要人警護のG4が飛び出して制御にあたろうとした、この警備の過剰の異常さ。テロのブーム(テロぢたいでなくテロの存在の託つけたテロ恐怖感情)がいかに浸透してるか、とまざまざと見せられた思い。

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