富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-02-08

二月八日(木)晴。猛暑。木曜朝恒例の安倍内閣メールマガジンは昨年暮のTMやらせから安倍三世は不祥事には一切何も語らずで通したが流石に先週は厚相柳澤某の失言に一切触れずで通したことは顰蹙かったようで今朝は冒頭から
こんにちは、安倍晋三です。柳澤厚生労働大臣の発言について、先週号のメールマガジンに、たくさんのご批判メールをいただきました。極めて不適切な発言であり、私からも深くお詫びいたします。柳澤大臣には、反省の上に立って、国民の気持ちを常に考えながら、厚生労働行政、また少子化対策に対して取り組んでもらいたいと考えています。
とテレビのマスコミ取材と同じ通り一辺倒ではあるが安倍内閣発足以来初めて不祥事に言及し謝罪。「たくさんのご批判メール」と言うくらいだから膨大な批判メールが届いたか。興味深きは柳澤某への批判なのかメールで一切それに触れぬ安倍三世本人への非難なのか。本日、夏の如し。地球はあと何年もつのかしら。
マカオの昨年のカジノ収入がラスベガス超えた由。実に年間550億パタカ(約70億ドル)で01年に比べ3倍。当時300万人であった中国大陸からの観光客が06年は約1.2千万人。Sandsの大型ホテルカジノ、ニューリスボア、今後グランドハイアットなど進出続き更にカジノ進出ラッシュ。あたし自身はカジノに縁遠く昨年だったか初めてカジノに足を踏み入れ、ただただ賭場の雰囲気に怖いもの感じたが、どう見ても大陸からの「最低賭金HK$10,000」なんてテーブルで遊んでいる客の強気の勝負からして「どこまで自腹のカネか」疑わしい。スロットであるとかルーレットなんて「たるい」遊びが閑古鳥、大小なんて素人相手でポーカー、とくにバカラが人気。而も掛け金の高い卓ほど人が集まる。軍資金供与の接待程度ならいいが公金横流しなどないのかしら。身銭でなければ遊ぶのも気軽。これがマカオがラスベガスを超える一つの要因ではないかしら。マカオのカジノとは直接関係のない話だが中国共産党が党幹部党員に対して汚職摘発の一環として夫婦の結婚生活について離婚や別居の有無(汚職で家族を先に海外に逃亡させたることに関連か)報告義務づけ、不倫まで摘発の由。なにが為人民服務共産主義かと嗤うばかり。
▼一昨日の信報で兪剣鴻氏が最近の李登輝先生の「わたしゃ台湾独立なんて言っておらぬ」発言を見事に分析。西欧的な思考が「原因あっての結果」発想なのに対して中国は強いて言えば弁証法的、として、李登輝の発言を「独台と台独」という観点から見ると、まさに兪氏の言う通り李登輝発言は、「台湾独立の必要性」と「すでに独立した主権国家体としての台湾」という言葉尻で見ると両極論のようでいて、結局、目ざすところは中庸としての「台湾の主体意識の高揚」。それが目標の李登輝先生にとっては「台湾独立」を叫ぶことでも「すでに実体としての主権国家」の認識のどちらでもいいのであり、バランスゲームで自らは常に安全地帯から物申す老獪さ、と。うーん、まさに平幹二朗演じる後白河法皇である。今あたしがいちばん気になるのは、この李登輝センセの老獪なる政治家ぶりを蒋経国先帝が何処までわかっていての農学者・李登輝の登用であったのか、ということ。

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