富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-01-25

一月廿五日(木)毎週木曜日朝に届く「安倍内閣メールマガジン」だが安倍三世の支持率低下にも繋がる、この人の足りない部分について。首相官邸の広報担当官に尋ねたいが、まずメールマガジンの送り主の、首相官邸 、の記載を改めるべき。例えば米国で大統領候補のバラック小浜君などメールは嘘でも送り主は From: Senator Barack Obama であり、メールの内容も
Dear Friend,
If nothing else, the last election proved that politics-by-slogan and poll-tested sound bites aren't going to cut it with the American people anymore, and that's why the real test of leadership is not what the President said to Congress last night, but how he works with Congress in the months to come to find real solutions to America's problems.
と語り始める。送り主が「首相官邸」ではソ連クレムリンか北京の中南海か、まるで一党独裁国家の党政府中央から国民への指示伝達の如し。内容といえば相変わらず不祥事にはダンマリを決め込むくせに
昨日、教育再生会議は、7つの提言と4つの緊急対応策を盛り込んだ第1次報告書をまとめました。
と速報である。通信の最後では
国会が本日召集されました。私は、いよいよ明日、施政方針演説に立ちます。予算と重要法案の早期成立を期し、美しい国づくりに全力を尽くします。
と。美しい国、ねぇ……。夕方、中文大学に所用あり沙田へ。中文大学の校内もビルが続々と建ちかなり様変わり。一瞬、崇基学院の学食に試食、と思ったが「不味いことには変わりない」はずで「わざわざ不味いものを不味いとわかっていて食すこと」も不愉快なので諦め大埔へ。KCRの大埔墟站より舊墟(市街)に抜ける小高い丘に国民教育中心という公教育施設あり。薄気味悪し。大明里の群記清湯?。評判の店で牛?河を食す。美味い上に牛南の絶妙な滑らかさと牛のエキスたっぷりのスープ格別。数年ぶりに大埔屈指のパブ、The Bobby London Innに寄りギネス一飲。このパブもすっかりスタッフ入れ替わり前世紀に余が馴染みはおらず、当時まだ幼稚園に入るか入らぬかであったろう若者がてきぱきと酒の給仕に勤しむ。晩に大埔で所用済ませM氏に車で送られ天后。独り寿司加藤に寄りマグロ赤身で冷酒二合。鉄火巻き。帰宅して久々に『モンテクリスト伯』の続き(第6巻読み始める)。本日、Z嬢が今どき「携帯用テープレコーダー」購う。MP3だのiPodの時代にまだ携帯用テープレコーダーが、それもWalkmanよりも前時代的なるモノーラルな録音機能付き、がこの世に存在するとは……。Sony製でわずかHK$280の代物なり。
朝日新聞世論調査愛国心」について。
Q:日本に生まれてよかったと思いますか?……「よかった」94%
Q:自分に愛国心がどの程度あると思いますか?……大いにある(20%)とある程度ある(58%)で計78%
Q:日本人は愛国心をもっと強くもつべきか?……「強く持つべきだ」63%
Q:外国の軍隊が攻めてきたら戦いますか?……戦う(33%)、逃げる(32%)
Q:愛国心は学校で教えるべきか?……教えるべき(50%)、そう思わない(41%)
Q:アジアの侵略について……大いに反省すべき(32%)、ある程度反省する必要がある(53%)で計85%
この数字を見て何がわかろうか。いわゆる「郷土愛」的なものと「国が求める」愛国心の違いがこの調査では一緒くた。郷土愛という意味では私だって「日本に生まれてよかった」し「愛国心が大いにある」が「愛国心が大いにある」から時の政府権力のバカさ加減には黙っておれず、政府や都知事が推し進めるような意味での愛国心なら「もっと強くもつべきとは全く思わない」し「学校で教えるべきではない」と思う。外国の軍隊が攻めてきたら愛国心どうのこうのではなく自らの命を守るために戦うであろう。そういう例えばこの私自身の考えが、この調査の数字で反映されるか、というと全く反映されず。大新聞の世論調査がここまで稚拙とは。
▼自称「政治家」Sir Doland行政長官が本年の香港特別行政区行政長官選挙に際し数日前、突然、選挙事務所を公務時間中に行政長官の専用車にて訪問。正式な立候補表明は未だ。前任の董建華君ですら立候補後初めて自らの選挙事務所訪れ、マカオ行政長官の何厚?氏にあっては現職での再選立候補にあたっては立候補表明後も法定選挙期間までは一切選挙に関わる行動はとらず法定選挙期間になって政府に対して休暇をとり公職を暫定的に退いた形での選挙運動という潔さ。Sir Donaldは「24時間いつでも行政長官で公私の区別は難しい」と公務時間中の選挙事務所訪問も開き直り、のさすが「自称政治家」と呆れるばかり。

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