富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-01-07

一月七日(日)快晴。気温摂氏十度と極寒。蘋果日報朝刊が一面で日清食品安藤百福翁逝去伝える。勿論、華僑ということもあろうが「即食麺之父逝世」という大見出しでわかる通り香港人にとって「出前一丁」は数数多ある即席麺の中でもまさに格別(実際に茶餐庁でも車仔麺屋でも生の製麺より「出前一丁」が高級)。カップラーメンの普及もありスーパーのレジに並ぶと「なんでこんなに出前一丁買うのよ?」といつも思うが香港人にとっては出前一丁はまさに国民食。本日、毎年正月恒例のミズノハーフマラソンあり。レースぢたいは参加してもかなりの遅れで走るが申し込みだけは遅れたことのないアタシが昨年晩秋はかなり諸事忙殺され、このミズノの申し込み数週間遅れ「満額爆満」で参加できず。昼前に香港大学の図書館。入館証の更新と少し調べもの。港大から西營盤にぶらぶらと下る。坂道だし古い建物は多いし、天気のいい冬の日には写真を撮るのが面白い一帯。トラムで上環。ちょっと裏通りに入るとHillier街で三軒、それなりにちゃんとしたマレーシア料理屋が、まさに「対峙」していて凄い光景。加東?沙(Katong Laksa)という肆に蝦のラクサ食す。ちょっと濃い口。それにしても何故、香港でラクサは他の麺に比べ平均的に高値なのかしら。ここもHK$48もする。午後、上環で薮用済ます。三聯書店にて沈從文(1902〜 1988)の從文自傳など購入。先日、リコーのGR-1デジタル購入のカメラ屋に寄ると「売り切れ」だそうな。先日、余が入手以来入荷なし、と。そういえば昨日、旺角の「ニコンで大儲け」の萬成カメラ店覗いたら、ずっと何年も展示されていたContaxのG2の本体も、好事家には垂涎もののホロゴン、ビオゴンから90mmのゾナーまでGレンズ各種全て揃ったHK$10数千と超破格値のG2セットもすべて店頭から消えていた。どなたか製造中止のGシリーズを確保されたのかしら。燈刻、皇后大道中の羅富記で及第粥と皮蛋痩肉粥を外買。晩にZ嬢と食す。
▼アサヒカメラ1月号。表紙が思いっきり篠山紀信撮影の中村屋の身替座禅。まぁ貫録もついていい悪いは別として先代の勘三郎に似てきたねぇ、と。ただ個人的にヘンに写真映りのいい役者は苦手。中村屋もそうだし高麗屋とか。写真見ると芝居が見えてしまうような。写真じゃ伝わらない芝居の芝居たるところ、でいえば大成駒であれ仁左衛門であれ写真で見ても本人の芝居の凄さは伝わらないでしょう。それが写真で伝わってしまう、というのは、そういうビジュアル的な芝居をしているから、じゃないか、とちょっと思う。

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