富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2006-12-20

陰暦十一月一日。早晩に北角街市。一週間ぶりに自宅で夕飯のため買い物。この季節、街市の肉屋には暖をとる羊肉?のために黒草羊の骨肉が並ぶのだが羊頭狗肉の故事もあるが実際に羊の頭が肉屋の軒先に掛けられていると、やはりちょっと……気弱で写真もブレる(画像はリンクしておらず。大きめで画像ご覧になりたい方だけはこちら)。上環や九龍城などと並び例えば米商の徳利隆など香港でも有名な食材屋あるのは北角ならでは。帰宅してドライマティーニ。温野菜、チーズと明太子のパスタ。葡萄酒はボルドーのLa Croix 03年。なんだか今月はかなり葡萄酒飲む。夜景をSummilux 50mm F1.4で試し撮り。新聞夜遅くまで読む。朝日の「ひと」に1992年は『歴史の終わり』だったフランシス=フクヤマ氏が『アメリカの終わり』上梓で登場。ブッシュ政権支えたネオコンの第一人者がイラク政策は誤りとネオコンに別れを告げた、と。美談かもしれぬ、がそもそも「イラク政策は誤り」ということが最初からわからなかったのか。「歴史と向き合う」の特集に登場のワイツゼッカー独逸元大統領は「歴史の加害者として反省してきたドイツで最近、空襲や戦後の(ポーランドなどでの)ドイツ系住民に対する強制移住など歴史の「被害」の経験に光が当てられる」風潮に対して曰く
(歴史的な)「被害」とは、個人的な体験で、それ自体は尊重されるべきことです。ドイツの都市ドレスデンは、連合軍の空襲で破壊しつくされました。空襲で家族を失った母親は、自分の運命を納得することはできないでしょう。しかし、そうした個人の被害者としての苦悩をドイツが政治的に利用することは許されないと思います。私たちが侵略を始めたことは明白だからです。ユダヤ人を虐殺したホロコーストなどドイツが行ったことを考えると、ドイツ系住民が追放された「被害」を取り上げて、ドイツが(国家として)行った「加害」と比較すべきではありません。

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