富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十一月十六日(木)珍しく午前1時半すぎまで『モンテクリスト伯』読んでいたのに5時半に起床。風邪の諸症状であまり熟睡できず。朝日新聞朝刊一面トップに「教育基本法改正案可決」の見出し。否応なく眠気から覚める。読売は和歌山県知事逮捕が一面トップ。教育基本法審議については社説で「野党の反対はこじづけだ」と相変わらず節操なし。朝日の社説「教育基本法 この採決は禍根を残す」は今ひとつ論点定まっておらぬが「成立を急ぐあまり、肝心の国民が置き去りにされる」としているのに対して、昨日の産経抄は「教育基本法改正については、すでに国民の間で議論が煮詰まっている」とまで言い切ってみせる。詭弁。今朝の産経(社説)は「この改正案は戦後教育の歪みを正し、教育の主導権を国民の手に取り戻す意味合いがある。与党単独の採決になったが、やむを得ない」と不見識。今朝のNHKの「おはよう日本」は和歌山県知事逮捕、続いて職業野球松坂投手米リーグ入り(朝日は「レッドソックスが落札」って、野球選手は「物」か、否定できず)、津波予測に続きようやく教育基本法改正に触れるが主眼はあくまで「与野党対立続く」にすぎず。メールでは朝6時発(香港午前5時)で安倍三世のメールマガジンは当然の如く教育基本法について。
国会では教育基本法改正案の審議が行われています。今なぜ、教育基本法を改正する必要があるのか、私の考えを改めてご説明したいと思います。
現在の教育基本法が制定されてから半世紀以上が経過しました。
戦後教育は、機会均等という理念のもとで国民の教育水準を向上させ、戦後の経済発展を支えてきました。また、個人の権利や自由、民主主義や平和主義といった理念についての教育も行われてきました。
しかし、他方で、道徳や倫理観、そして、自律の精神といったものについての教育はおろそかになっていた点はやはり否めません。
現在、子供たちのモラルや学ぶ意欲の低下、家庭や地域の教育力の低下といった問題が指摘されています。こうした中で、いじめ問題や未履修問題が相次いで表面化し、子供たちも保護者の皆さんも不安を抱き、教育再生の必要性をさらに強く感じているのではないでしょうか。
海に平気で空き缶を捨てる子供に対しては、法律で禁止されていなくてもそうした行為は恥ずかしい、やってはいけないのだという道徳や規範意識を身につけさせることが必要です。
さらに、利益にならなくても、海に捨てられた空き缶を見つければ拾ってゴミ箱に捨てる、といった公共の精神を培っていくことも必要だと思います。
教育は学校だけで全うできるものではありません。道徳を学び、自分を律し、人を思いやる心は、家庭や地域社会の中で人と人のふれあいを通して醸成されるものです。
こうした教育に対する基本的な考え方や価値観を、まずはみんなで共有することが大切なのではないでしょうか。毎日様々な問題が発生し、教育のあり方に対する危機感が広く共有されつつある今こそ、家庭が、地域が、学校が、そして一人一人が、自ら何ができるかを考え、自覚することが教育再生の第一歩であると考えています。
これが新しい教育基本法の意味なのです。最近起こっている問題に対応していくために必要な理念や原則は、政府の改正案にすべて書き込んであると思っています。公教育の再生や教育委員会のあり方など、具体的な教育政策を今後検討する上でも、一刻も早い改正案の成立を願っています。
と安倍三世。現行の教育基本法で何故に道徳や倫理観、自立の精神が教えられないのか。教育基本法改正すれば空き缶を捨てる子が減るとはお嗤い。もし改正して子どもの道徳や倫理観念が向上しない場合、誰がどう責任をとるのか。それにしても小泉三世の郵政選挙などにまんまと騙され時流に乗り自民&公明での多数議席を与えてしまったのが国民。南無阿弥。個人の社会性に起因する事象であるはずの「いじめ」が学校の問題、教育改革や基本法改正のきっかけとして語られていることにつき月本さんが書いている(こちら)。諸事忙殺され晩にわずかな時間に銅鑼湾。Times SquareにあるBOSEの出店に寄る。ノイズ消去型ヘッドフォン(Quiet Comfort 2)の耳当て部分が劣化したので、そのパーツ入手のためだが、すでに新型の軽量型Quiet Comfort 3も発売中。BOSE初のイヤフォンも少し食指動く。旭屋でアサヒカメラ12月号受け取り。ライカのM8の評判が前月のライカのMシリーズでデジカメ?という懐疑から、デジタルでもやっぱりライカならでは、のMシリーズ、という論調に変わる。まだまだ先の夢だが個人的にはEpsonR-D1sでライカのMマウントレンズで遊べたら、が本望。湾仔はStewart Rdの泉記に紫菜四寶河粉を食す。美味。晩の薮用済ますが風邪の諸症状ひどし。

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