富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2006-10-01

十月朔日(日)居間のソファ傍らに据える読書灯が数日前から電球取り換えても灯らずIKEAだから四年近くの使用で寿命尽きたか、と思ったが、またIKEAで購入か、と思った瞬間「日曜日の銅鑼湾の人ごみ」想像したら二の足踏んでしまい「直してみよう」と朝から分解し始めテスターで確認していったら、結局はコンセントのヒューズが飛んでいただけ。無駄な出費にならずに済んだが電気製品の故障は「まず電気が通っているか、からコンセント、コードと遡っていく」基本を忘れていた。昼にかけてジムで筋力運動と有酸素運動各一時間。週末はせめてもの減量と昼食を抜くが空腹だと美心カフェ、大家樂、味千拉麺といった店々ですらかなり気になる。午後、按摩。FCCのバーでハイボール二杯。競馬は中山競馬場からSprinters' Stakesの中継あり昨年の覇者香港馬のSilent Witnessがまぁ三着入賞がぎりぎりか?くらいの期待。昨晩のオッズでTakeover Targetが香港では16倍と人気薄で、これなら、とこの二頭で連複に賭けたがSWが四着。これでも現時点でのSWとしては好成績。ただFCCのバーは上海で開催のF1GPに客は首ったけ、でフェラーリのミヒャエル=シューマッハーが見事に「勝ちに行く」瞬間を見せてもらう。香港初代総督の名前戴くポティンガー街の電気部品の屋台でヒューズ購いIFCの映画館でZ嬢と待ち合せ香港亜州電影節(HK Asian Film Festival)賈樟柯(Jia Zhang-Ke)監督のドキュメンタリー映画『東』を観る。先月、ヴェネツィア映画祭で最高賞の金獅子賞(Leone d’Oro)に同監督の「三峡好人」が選ばれ、同映画祭でも話題となった新鋭作品部門Orizzonti(地平線)に、この『東』が出品され、賈樟柯の初ドキュメンタリーとかなり期待したが……三峡ダムの工事現場で劉小東という画家が工事作業員らをモデルに「三峡大移民」という絵画を制作、それを賈樟柯がドキュメンタリーにする、というところまでは理解できるのだが何故か監督とこの画家はバンコクに飛び、ここからはアタクシには意味不明。ぶらぶら散歩しながらFCCに戻りダインで早めの夕食。アンチョビとレタスのサラダ、グースリバーとBLTサンドイッチ。帰宅して今年初めて大河ドラマ功名が辻』をしげしげと見る。柄本明の演じる痴呆な秀吉や西田敏行の桃色の褌姿の家康などに言葉もなし。晩遅く巴里のロンシャン競馬場より凱旋門賞の中継あり。香港でも馬券発売ありディープインパクトが1.7倍でダントツの一番人気。これにシロッコハリケーンランと順当に続くのだがデットーリのSixties Iconあたり来たら面白い、と賭ける。凱旋門賞の発走時間まで起きていられる自信がない。03年に訪仏、凱旋門賞ロンシャン競馬場で観戦し、まだ19歳だったかのSoumillon騎手がDalakhaniで勝つとロンシャン競馬場の西の空に虹がかかった記憶が鮮やかに蘇る。うとうと寝てしまったがレース開始の頃に目覚め、一応録画していたが伏兵レイルリンクディープインパクトに競り勝つ、ディープインパクトには残念だが競馬としては、香港でいえばオリエンタルエクスプレスとインディジェナスの激戦のような、じつに見事な「競走」を見せてもらう。朝日新聞は翌朝の一面トップで「日本馬7頭目の挑戦は、またも本場の壁に跳ね返された」、スポーツ面では「全力は出し切った。しかし本場・欧州の超一流馬の底力は、それをも上回っていた。力の差は素直に認めるしかない」って、まるっきりの自虐史観(笑)。競馬は駆け引きなわけで最後の直線に入るディープ馬は三位からの、前を行く2頭を外から巻いて完ぺきに勝ちに出る展開だったが、土曜晩に雨?、馬場が多少糠っており、先頭争いに計算以外の伏兵が背後から襲い、確かに日本でこれまでなら殆どのレースが一度抜け出して終わり、のはずが、さすが凱旋門賞、その先頭争いがそれぞれの対抗馬と二度三度繰り返される中でさすがに力尽きた、と「それだけ」の話で「本場の壁」とか「欧州馬の底力が上回っていた」「力の差」などと深刻に考えなくてもいいのでは? レースは駆け引きで、こういう結果もある、だけの話。それにしてもアタクシの馬券はSixties Iconを軸にディープとシロッコに流しておりディ馬は三着と健闘したがシロッコブービー、Sixtiesがどん尻、と冴えない結果に終わる。

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