富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2006-07-13

七月十三日(木)昨晩、寝台に伏せてから読んだ村上春樹を紹介する長文の記事“WHILE HE WAS DREAMING”(SCMP紙、七月二日)。氏の“Blind Willow, Sleeping Woman”が今日発売でその宣伝兼ねたインタビュー嫌いの村上春樹も背に腹は代えられぬ特集記事の由。"I was so uncomfortable with being famous, because being famous didn't give me anything precious or important. I felt betrayed"なんて語る、人の群れから離れて、静かに暮す村上春樹という作家の描き方は何も驚きもせぬが記事の冒頭で
HARUKI MURAKAMI is the very picture of the Japanese writer-prophet. He gazes out over the rooftops of Tokyo's chichi suburb of Aoyama, speking in low, urgent tones about Japan's rightward lurch. "I'm worrying about my country," says the 57-year-old writer, widely considered Japan's Nobel laureate-in-writing. "I feel I have a responsibility as a novelist to do something." He's particularly concerned about Tokyo's popular govoenor, the novelist Shintaro Ishihara. "Ishihara is a very dangerous man. He's an agitator. He hates China." As Murakami discusses plans to make a public statement opposing Ishihara, and weave an anti-nationalist subtext into his next novel, it's hard to recognise the writer often derided by the Tokyo literati as an apathetic pop-artist-a thereat to the political engagement of Japanese fiction. Yet Murakami always distanced himself from the Japanese tradition of the writer as social admonisher. "I thought of myself as just a fiction writer."
村上春樹、沈黙を破り、って「日本語でも」春樹氏がこういった石原慎太郎批判をしてナショナリズムの高揚に危機感を抱き、それを次の小説のモチーフに、なんてことが述べられているのか全く知らぬが、とにかくこういう春樹氏の言論が英語ではおそらく世界中で著作発売にあわせ紹介されている。本日、台湾に向った台風の影響か猛暑猛々しく気温摂氏34度と今年最高を記録。午後遅く旺角の某役所に用事あり。旺角の繁華街は歩いていると眩暈おこすほどの暑さ。傘さして扇子パタパタ。某役所の事務官の部屋に通されたところ四畳半ほどの広さの個室、資料だの私物だの散乱し物置通り越してゴミ箱の如し。上司や同僚から何も言われないのだろうか。不思議。早晩に中環でT嬢と待ち合せFCCのバー。最近のW盃蹴球テレビ中継でW盃の公式エアラインであったエミレーツ航空のテレビCMで街市の魚屋のオヤジ役でサッカーボール蹴っていたM氏も招飲。Kilkennyを1パイント。ハイボール2杯。お二人と別れZ嬢を待ちFCCのメインダインで夕食。ドライシェリー1杯。白葡萄酒は新西蘭のMarlborough Sauvignon Blanc 2005年。それを飲み始めたところでcomplimentaryです、とシャンペンがグラスに1杯運ばれてくる。おいおい、ちょっと順番違わない? 席に坐るなりお誕生月のComplimentary Couponお渡ししたのだから「食前酒は何を?」と尋ねないでシャンペンをグラスで運んできてほしいところ。豪州のなかなか美味な生牡蛎。旬のグリーンアスパラ、までは良かったがメインで注文のムール貝、そして印度風チーズ料理、で強烈なチーズが先に供されてしまい、あっさりとしたムール貝があとから出てきてはちょっと興醒め。而もチーズ料理の付け合わせの印度麺包(ナン)がその後に出てきて最後になぜか馬鈴薯のフレンチフライが供されシッチャカメッチャカ。給仕長呼び苦情きちんと申し伝える。せめて印度のチーズ料理の時にナンを供すべきであるし、フレンチフライがムール貝の付け合わせとはどうやってムール貝のバターソースで油っこいフレンチフライを食せ、と言うのかしら。タクシーで銅鑼湾。Z嬢とは珍しくバーSに一飲。氷なしの濃厚なドライマティーニ

▼小泉三世の訪米に続く修学旅行、今回はイスラエル訪問。イスラエルで「日本とイスラエルの二国間の協力関係だけでなく、北朝鮮のミサイルの問題、イランの核の問題を含む、中東、そして世界の平和と安定について率直に話し合いました」と小泉三世宣うが中東和平への貢献、イラク復興支援よか安定した対中韓関係をば望みたいところ。
ランタオ島の東涌より香港国際空港島の一角を経由して寶蓮寺の大仏へと向う展望ケーブルカー昴坪360http://www.np360.com.hk/html/eng/front/index.html、先月開通予定がシステムエラーで開業延期されていたが開業予定立たず無期限の延期と経営会社が発表。ランタオ島の静寂をば破壊する事業への祟りか。

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