富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月九日(木)曇。諸事に忙殺され疲憊帰宅の途、何を考えたかといえば冷蔵庫壊れ「氷がない」こと。さすがに氷なしのドライマティーニを飲む気もなく、ふと冷蔵庫に入れっ放しで今は室温になっている缶入り炭酸水ありと思い出す。自宅では珍しくこれでサントリー角でハイボール飲む。ハイボールはもともと、氷など気安く入手できぬ時代にウィスキーをソーダで割って飲み始めたもの。つまり余の好む「ハイボールの氷なし」で而もソーダ水は常温でよい。文藝春秋四月号読む。皇太子夫妻を「苦悩の決断」と総力特集。一読すれば「苦悩の決断」など特段何も書かれておらず。そっとしておいてあげることこそ敬意。それをまぁネタにして不敬甚だし。林真理子だの櫻井よし子だのもう見飽きた御託並べうんざり。そのなかで特集とは別に阿川弘之の巻頭随筆が阿川先生女帝と女系の区別もつかぬと断りながら三笠宮の殿下や櫻井よし子の言葉に神武天皇をば実在と見てからる皇国史観に首をかしげながら神武=イワレビコから遡れば曽祖父のニニギノミコトも実在で、ニニギが天孫と呼ばれるのは天照大神の孫だから、ならアマテラスが女神なら神代の皇統譜は(しいては万世一系の皇室も?)みんな女系じゃないか、と。この文春四月号、「日本一のイエスマン武部勤(ブブキン)の正体、が面白い。武部某がなんと三木武夫先生の書生だったとは驚き。北海道の斜里のラーメン屋の息子が早大出て地元実業家のコネで三木先生の政策研究所で「ぱしり」役。まったく使い物にならず、が中川一郎との出会いで宗男秘書がついて道議に当選。が国政への進出では三木派からの出馬と寝返り、実際には渡辺ミッチーの軍門に降る。で加藤の乱の頃には山崎派の幹部として小泉攻撃の急先鋒。それが今度は小泉に靡き、と確かにここまで節操ないと立派と感心するばかり。
▼外相麻生某復た台湾を国家と発言。台湾が実体として国家であることなど中共とて実は理解。ただ「国とは扱わない」が大人の約束。それを敢えて台湾が国家であると公言することなど怒られるの承知で子供が障子に穴あけるようなもの。幼稚。

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