富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2006-03-05

三月初五(日)快晴。朝六時に起きる。テレビつければフジの時事放談に中曽根さんとナベツネさん。お馬鹿な自民党執行部に日本を憂ふお二人。ホテルオークラは特定せぬと部屋に届く新聞は産経新聞。ホテルに対して廉価で卸しているとか。産経はあまり読む機会なき新聞でホテルに泊った時くらいいいのかも。日剰綴り荷物つくりホテルを朝の八時にチェックアウト。素泊まりにもったいない気もするが曾ての高級ホテルも列強の進出のなかで老朽化目立つのか多少お安くもなり。ネットのホテル予約で見ればわかるが「笑ってしまうような俗なホテル」がオークラより高かったり。格式であるとか職員の丁寧さなど考えれば此処のほうが格別。Z嬢と虎ノ門から日本橋経由で東西線の西葛西。かつて香港に在住の畏友W君のマンション訪れる。W君の最愛の奥さんS嬢が亡くなったのが昨年の二月末。三月に先学亡くしご仏前に焼香する機会もないまま今日に至る。いろいろ昔のこと物語る。東西線にて日本橋に戻る。丸善洋品部。丸善バーバリーのコートのボタンが割れていたので付け替えのボタン1つ購入。三百円。傘だの帽子だの見ていると欲しくなるのが怖い。日本橋高島屋。あまり時間もないので、と向かった和装小物売り場の近くに京都の老舗福永念珠舗の数珠づくりの実演販売。これがホントの数珠つなぎ、か。で、いつも腕にしている数珠の腕輪のゴム付け替えができないか、と思いお願いすると三十分でできます、と余の手首の数珠を見られると「白檀ですね」と一言。数珠預け東西線茅場町。天ぷらのみかわ。此処ほどの天ぷらになると天つゆも塩もほとんど要らずにホクホクの天ぷらを頬張れる。むしろ天つゆを少しおとした大根おろしを口直しに。一時間余の至福の時。それにしても正午の店明けにカギの字の狭いカウンターに並んだ客が(しかも一人客多し)ご主人の天ぷら揚げる様を黙って見つめ、揚げられた天ぷらを頂く様が宗教行事の如し。あたしらはお酒正二合でいい気分。黙々と正午からの一時間天ぷらを揚げきったご亭主がカウンターのちょっと奥に隠れショートホープに火をつけると、さっと若衆がライターで火をつけたのが、ここまで毎日のことなのか、と感心するほど。天気よき日曜の午後、歩いて高島屋まで戻りゴム付け替え終わった数珠受け取る。お代は結構ですから、また京都のお店にお越しください、おおきに、と。銀座線で虎ノ門に戻りホテルで荷物ピックアップしタクシーで東京駅。午後3時の成田Expressで成田。快晴の空に墨東の街並み映える。空港着。キャセイパシフィック航空のラウンジにてきれいな夕日眺めながら麦酒数杯飲む。CX505便。往路と同じ二階席最前列の80列席。機内食でデザートになる前にすでに熟睡で香港着。

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