富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月三日(金)昨日T君にいただいた向島長命寺の桜餅。幸せ。午前先日母に贈ったiMacにて母に網(ネット)と電郵のいろは教える。昼に母と木挽庵といふ諸国に名を馳せた手打ち蕎麦屋。せいろと百合根かき揚げのかけ蕎麦。昼すぎ電脳いろは少し続けM先生のお宅に参る。M先生余の小学一年時の担任教師。疎遠なままに数十年経てどM先生昨春先学の葬儀に来ていただき父とどういうご縁ありかと思えば母の話に拠れば先学とは高野山への数泊の参詣講中で一緒された由。一年経て葬儀に来ていただいた御礼に。晴れ空俄に曇り小雨が降り始めたかと思えば霙れとなる。車にて付近の町をまわり燈刻に至る。通りがかりの理髪店にて散髪。理髪店近くの景気悪そうなネオン街のサウナに入れば蒸し風呂に「他のお客様のご迷惑になるような行為はご遠慮くださいませ。身体の汗を飛ばし他のお客様にかけるなどご協力をお願いいたします」とあり。まるで汗は飛ばせ、か。晩に母と妹と名前失念の少し高級な回転寿司。中国語的には寿司回転のほうが正しいかも。帰宅して「ヰンドウズ」ばかりずっと使いMac機に慣れぬ妹にiMacのいろは少し教える。遅くにスーパー銭湯に浴す。
参議院予算委員会のテレビ中継少し見る。自民党議員の質疑にて小泉三世への敬語過剰。これまでの小泉三世の首相としての功績讚え郵政民営化についても参院自民は一度は謀反のくせに「他の誰もが民営化困難であった郵政民営化を」とは嗤わせる。昨日の小泉メールマガジンも「格差社会?」と世間で指摘される社会問題や若者のニート化など取り上げ前向きに希望のもてる社会を、と文章明瞭だが具体的には意味不明。それにしてもライブドアにて苦境に追い込まれたはずが今ではライブドアのラの字もない「民主党偽メール事件」と転化。この運の強さ。最後くらいレームダック化嗤おうかと思っていたが。もはやお見事というしかない。昨日、築地のM君が十年前に「この四人が死んだら日本が良くなる」と思っていた四人が中曽根さん、小沢さんにナベツネさん、でもう一人が「名誉会長」。その四人のうち三人を「この人たちが目を光らしているだけ、まだ日本が救われている」と、まさか「さんづけ」で呼ぶことになろうとは、と。唯一の期待は残る一人の「名誉会長」が「小泉賛成有終の美を飾る」はもはや良しとして憂国の念から公明党への鶴の一声にて次期首相選出にて安倍二世などにならぬよう「ご配慮」いただきたいこと。そうすればこの方も「池田さん」とお呼びしよう。
▼テレビドラマ演出家の久世光彦逝去。享年七十歳。「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」の演出から、その後は作家と言われるが余は氏の文章は雑誌東京人だかで氏の饒舌なる物語文をば読んだのみ。三十年ほど前か、どのドラマだったか氏が出演の若手女優孕ませた、とスポーツ新聞に取り上げられたのはテレビドラマの演出という目立たぬ仕事が世の注目浴びる嚆矢となったかも。朝日の弔報で小林亜星が訃報に「あまりにも頑張り過ぎたかも知れない」と答えていたが「あまりにも缶ピー吸い過ぎた」。