富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2006-03-02

三月初二(木)朝六時すぎに起きて朝風呂。雨止む。朝食のあとテレビのワイドショウ眺める。民主党日本航空も為体にせよ番組の司会者だのコメンテーターだの何を厚かましくの言いたい放題なのか唖然とするばかり。タクシーにて鹿島臨海鉄道?の大洗駅。のんびり地方鉄道にて15分で水戸駅。スーパーひたち号にて上野。新橋にてZ嬢と香港の銀行口座から出金せむと三菱東京UFJ銀行に行けば復た出金できず案内係の行員に聞けば郵便局のみ扱う由。海外とはいえ銀行口座からの出金が銀行にて出来ず郵便局なら能う日本の怪。新橋郵便局の出納機でようやくカード受理されたが驚くなかれ今度はヴィザカードの融資のみにて銀行口座は照会もされず。バンコクでもマカオでも中国国内でもわずかな手数料にて香港の銀行口座より現地通貨にて出金能うのに何故、日本は出来ぬのか。日本だから、としか言いようがない鴨。昼より新橋烏森某所。薮用済ませ新橋の某大手旅行会社に約束なしで知己の(といってもいつもメールと電話ばかりでお会いしたことない)S氏尋ねるが生憎、昼食で外出中とのことで挨拶の機会逸す。午後、虎ノ門の某団体訪れ高座に上がる。午後遅く虎ノ門の砂場(蕎麦)で久が原のT君と再会。温燗の純米酒に鳥さわ、白魚の卵とじ、せいろ蕎麦一枚。物語り尽きず。昨夏のT君来港の際のお礼に、と京都宮脇賣扇庵のT君好みの注文の扇子、明日が雛祭と向島長命寺の桜餠、それにT君がインタヴュの成田屋の記事掲載された東京文花座の雑誌数冊、堂本正樹『三島由紀夫の演劇』初版本など、あれもこれも、と頂き恐縮。更に浄瑠璃研究家のK君から、と貴重な昔の歌舞伎のVCDまでいただき感激。T君との蕎麦屋談義で海老蔵が「今ぢゃ清原」と我が口にすると普段それほどのことには動じもせぬT君が「この話、いま此処が初めて?」と驚かれ、何かと思えば数日前に、そのK君が同じことに言及された由。K君とは何年もお会いしておらぬが素人の身はT君だのK君といった芝居の専門家に同じ話できるだけでも嬉しき事。T君とは話題尽きぬが五時前に砂場出で営団虎ノ門駅にて別れる。小雨。営団銀座線で新橋。西銀座の酒場さんぼあにてハイボール一杯。それなりに長いカウンターに椅子三脚。常連の紳士三人。うち一人がバーに手をかけ斜め腕立て伏せもかなり異様かも知れぬが「さんぼあ」なら常連の勝手。銀座のバーで「おおきに」と送り出されるも不思議な気持ち。銀座通りに出て煙草菊水に寄りパイプ用のコンパニオンとパイプ入れの皮ケース購入。コンパニオンはパイプ煙草用の道具だが香港にてすぐに錆びる安物しかなく菊水には柄が木製の上等な品あり。さすが。パイプ入れは伊太利のMastro de Paja製。銀座松屋紳士服売り場のHenry Cottonにて春物のシャツと薄手のセーター購入。荷物多くなり売り場にこれはお預け。築地のH君と松屋前にて待ち合せ。はち巻岡田に食す。万太郎、松太郎、若いほうでは山口瞳の、東都の古きよき時代。これほどの店で名物の海老の?薯に「しんじょって何ですか?」と尋ねる客もあり、の平成の世。菊正宗がここまで美味いか。H君とも話題尽きず。二人で「上野に繰り出しませう」と銀座線で上野。上野で飲むのなど十五年ぶりか、で一度だけ訪れたことあり、のバーJを目指すが「わかりやすい」上野界隈。上野駅にて福井県小浜市名産の焼さば鮨(ノルヱー産)の駅弁購い晩10時すぎの列車で帰宅。飲み屋だの列車の暖房と乾燥に鼻内が乾くどころか数十年ぶりに鼻血少し。列車の暖房はどうにかならぬものだろうか。

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