富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2005-11-18

十一月十八日(金)快晴。朝の気温摂氏16度。ホテル裏のセブンイレヴンにて新聞二紙買い求める。昔に比べればかなり読める記事あり。但し雑記事はかなりの量が香港紙からの転載。朝食後バスで市街を流せば広東省政府の正門前に四、五人の男が座り込み抗議のシュプレヒコール。土地の強制徴用に関するもの。午前中、或るミッションに同行し市内の南越王墓と越秀公園を訪れる。観光名所だが南越王墓は初めて。西漢の時代に南越(紀元前203〜同111年)興せし趙佗襲った孫の趙(目未)の墓だそうで、聞けば1983年に土中より発見された由。ちょうど余が初めてバックパッカーで広州訪れた頃のこと。二千年以上も前の古代に実に見事な副葬の装飾品。水晶製の飾杯であるとか全く実用性がないわけで実用性がない代物に精巧な細工施して身につけ飾って悦に浸ることの面白さ。団体に従い越秀公園の鎮海樓(広東省博物館)に上がる。思い出せば六、七年前であろうか亡き父が当時七十後半の大叔父を連れ来港。従化温泉に遊びこの鎮海樓にも登ったが、当時すでに父は間質性肺炎にてかなり声もでず久々に再会せし父のあまりの老け具合に驚き同じ申年でひと回り上の大叔父のほうが矍鑠とした姿。鎮海樓に登れば、その階段をゆっくりと登る父の姿を彷彿するばかり。樓内の広東省博物館では広州文物保護十年という、簡単ではあるが展示あり。広州市のこの十年の史跡保護の記録だが確かに都市開発のなかで古代遺跡から中山大学の建物まで史跡保護に関して広州の姿勢は立派。樓前にいくつもの大砲あり。清末のものでドイツ製の見事な大砲三台が目を惹く。老夫婦一組。老夫はデジカメなど用いるが何するでもなく二人でずっとベンチに坐る。大砲に乗ったり遊ぶ小学生の団体を眺めている。その子どもらの一向が立ち上がると老人も立ち上がりカメラ構える。どうやら大砲の撮影をしたいらしい。そこにまた数名の中学生が現れ大砲で写真を撮り始めるとまたベンチに坐ること暫し。老人は大砲を撮影したいのだが子どもらが遊ぶ間は、ただ、待つ。子どもらがようやく去ると老人は熱心にデジカメで撮影を始める。昼に、亡父と大叔父が来粤の折りは三人で北園酒家であったかに面白可笑しく食したが今回はミッションで団体飯。数百年ぶりに観光客用の土産物屋に入る。ビン=ラディン師の人形。当然何も買わず。午後、広州東站。15:45発の広九鉄道列車にて一路、香港。灯刻帰宅。
▼広州の「新快報」紙が読者投票で選ぶ広州の美味いレストラン。かなり調査は細かい。評価高い順。
【粤菜】広州酒家 白天鵝賓館玉堂暖餐庁 南海漁村 蓮香樓 大同酒家 中国大酒店四季庁 潮皇食府 花園酒店桃園館 炳勝酒家 ?溪酒家、以下、北園酒家や陶陶居など老舗は十位からは漏れるが名前あり。四川料理では川国演義重慶陶然居、巴蜀と続き湘菜では洞庭土菜館、毛家飯店など。

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