富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2005-09-11

九月十一日(日)晴。衆院選挙。長野県須坂市岩波書店共催の「信州岩波講座」(信州須坂は岩波書店創設の岩波茂雄氏の出身地)で北大の山口二郎教授がは つきりと指摘しているが小泉政権は「政治の幼稚化」である、と(日刊ベリタ)。 これほど言い当てた表現はあるまひ。であるから幼稚な人がそれを支持する。本日。朝八時に中環の波止場にO氏とO君と待ち合せ三人でフェリーで梅窩。鹿地 塘の村落から南山古道を上りLantau Trailに入り海抜0mから一気に標高858mのSunset Peakまで上り伯公峠に下る。三 時間余。画像の石造りの廃虚は梅窩の村外れ。背景にある山がSunset Peakでそれに登る。昼すぎバスで梅窩に戻る。波止場の順景という名であつたかいつも寄る海沿いのアウトドアの料理屋でビールで咽喉潤し浅蜊や烏賊など 食す。フェリーで中環に戻る。月餅のうち毎年一つ二つだけ食したいのは大斑の冰皮のもので幾つか購い自宅近くのジムに一浴し帰宅。午睡。大河ドラマ「義 経」も一時間早まり日本時間午後八時よりNHKの開票速報始まるなり自民党300議席見込みと予想通り。中曽根大勲位の時の300議席とは全く異なる。当 時のハト派からタカ派自民党に非ず。歴史の終わり。郵政民営化ばかりか戦後60年の体制を大きく変える第一歩。270兆円が米国に、北朝鮮との国交回復 (現体制支持)、サラリーマン増税、年収300万円生活、教育基本法改定での愛国教育徹底、改憲。アジアの隣人からの乖離。小泉三世支持しパンドラの匣を ば開けた人たち。幼稚な人たちが幼稚な小泉三世を選ぶ。で、次は「強い日本」目指して安倍晋三君か……ともなれば東アジア反日武装戦線(The Demilitarized Front in East Asia against Japan)でも結成されなければならぬが「反日」といふと誤解もあり現実には「無教養と愛国主義一党独裁に抗する東アジア非武装戦線(The Demilitarized Front in East Asia against Ignorance, Patriotism & One-Party Rule)」のほうが正しいはずで略称は「東アジア非武装戦線(DFEA)」とか。いずれにせよ選挙後の唯一の期待は「小泉さんに勝たせてもらって」で自 民党内での反小泉クーデター(まさか)、公明党のせめて与党内部での憲法教育基本法改正と靖国で の抵抗くらい。開票速報番組に、自民党の幹事長武部君は画面に映るなり「いろいろお世話になりありがとうございました」と勘違いの挨拶。NHKのアナウン サー答える言葉失う。亀井静香君は自民党圧勝に「日本は子どもを育てられない社会になる」「国政は郵政民営化だけではない。外 交、憲法、税金や福祉など問題多いなか国民が目覚めなければない」と指摘。亀井先生は「NHKを含めマスメディアの悪影響。 One phrase politicsに乗ってしまっている。国民がマインドコントロールされている」と指摘しNHKの司会者二人して「ありがとうございました」と宣い亀井先 生のコメントを遮断。小泉三世の党首会見。選挙終わっても「郵政民営化に対する国民の支持」しか語れぬ首相。他の問題いくら問われても「適切に判断してま いります」ばかり。これに国政委ねてしまふのだから愚衆政治と以外言いようがなし。新聞の片隅のベタ記事に天皇皇后両陛下昨日紀尾井ホールにて新内浄瑠璃 の一谷嫩軍記を鑑賞、とあり。熊谷直実平敦盛の一戦から選挙の前日に何を感じられたか。攻める源氏が民主党、一の谷に守備の平家が自民党だが今日の選挙 結果では熊谷方は攻めきれず敦盛助かり(岡田)直実が出家でチョン。明日は香港鼠楽園開園。世の中、馬鹿馬鹿しきことばかり続く。

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