富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

四月廿一日(木)曇。宿酔は震度2程度だが三時間半の睡眠で眠い、眠い。養和病院にてB型肝炎の予防接種。三度目の注射。これで六週間後だかに抗体が出来ているかどうか確認して終わりだそうな。本来今日の注射は三月上旬であったものをすっかり失念。大好きな献血すら忘れていたのだから肝炎の予防接種忘れるのも当然か。ある関係で日本の某大手新聞の社会部だかの電話取材受ける。SARSの時と同じでとにかく現地の日本人がどれだけ戦々恐々としているか、警戒しているかを記事にしたく当方の平静といふ言葉がとても困る様子。あれだけの暴動が「起きないと言われていた上海でも」起きたのですから香港も、と記者。デモはあったが合法的な平和的デモ行進で実際に日系百貨店も総領事館も全く被害に遭わず。今週末にまた反日集会が香港でもあるようですが対策や警戒は?と。もうデモも沈静化されているじゃないですか?と言うと、ただまた週末ですから中国でもデモが起きるかもしれない、と記者。香港と中国内地は政治的背景が異なるわけで内地のデモが反日を掲げながら実際にはどういうフラストレーションにより起きており、香港の場合は状況が異なることを理解しておらず。而も一党独裁の国で政府が事態沈静化を幹部相手に集会で下告し無許可デモ取締りを宣言しているわけで今週末にまた反日デモがある可能性はかなり低いのでは。具体的な被害は?と聞かれ、思わず「マスコミの取材攻撃」と答えそうになる。東京から乏しい現実認識で憶測取材するのなら香港に支局があるのだから香港支局が現実を記事にすればいいものを。SARSの時も築地にある某新聞が香港発と明記された記事でありながら東京でデスクが誤解与える内容を勝手に書いていたと知って呆れたもの。さすがに日暮れは睡魔に襲われパシフィック珈琲のトリプルエスプレッソ飲んで耐える。晩十時に尖沙咀で忙殺から解放され、ふと粥食したくなり但し尖沙咀で真っ当な粥供する店を知らず歩いて佐敦。かなり久々に呉松街の和味生滾粥店。及第粥食す。美味。廟街少し歩く。街に企つ娼婦少なからず。
▼18日晩のテレ朝「報道ステーション」で中国各地の反日デモ報道。香港のこと述べるが画面には深センの暴力的行為が映し出され(具体的には日本製自動車の破壊行為)香港の誤った印象与えたとして在香港総領事館からの要請受けた外務省がテレ朝に通告。20日の同番組で事実説明と訂正あり、とか。

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