富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月十一日(金)朝から小雨。父の骸据えた和室から居間の片付け済ます。昼前に納棺。自宅に菩提寺住職お迎えし火葬前の法要。午後雨のなか出棺。霊柩車の次車に乗れば霊柩車は斎場まで近い道通らず市街の大通りへと入り父が半世紀近く前に東京より戻り一昨年まで商売営んだ商店街を通れば父もこの市街抜けるも今日が最後かと思えば感慨に思わず涙。あとからこの通り道は霊柩車に乗った母が運転手にこの道程をお願いしたと知る。斎場で火葬。余の中学の恩師でそれが縁で両親と仲よくされたK先生もいらっしゃるが最後の別れに遅れたがお別れの開始が斎場の表示より三十分も早かった、と。驚いて職員に聞けば「表示より三十分前にお呼び出しして始まるんですよ」との話に唖然。誰もそんなこと知らず表示を見るのだから「せめて表示板に火葬時間の三十分前にはご来場ください」と指示するべきでは?と提案するが職員は「これでやってきてるんですから」といふ表情で全く反応なし。収骨。午後遅く遺骨抱いて帰宅。家族のみで齋食といいつつ父の好きだった焼餃子など食す。
▼昨日董建華行政長官辞任表明。今週末の政治協商会議副議長就任前に行政長官辞任と日刊ベリタに記事送っており予想的中と喜ぶべきか。
▼某みずほ銀行総合口座でネットバンキング可と知り利用申請は郵送とさすが日本といふ感じであったが申請書類実家に届いており申請書記入しようとすればいくつか疑問あり。まず「ご氏名」欄に氏名のフリガナはすでに記入してあり、その下に「ご署名」とあり。通常に「ご署名」したいところだが「ご氏名」欄であることは「楷書で名前を記入」のことが「ご署名」であらう。もう一つ。「本人確認の資料同封」とあり運転免許証だの健康保険証とあるが余の場合は国内の免許証もなく健康保険もなく唯一該当するものは「パスポート」なのだがパスポートの場合は「日本国内の発行するものに限ります」とあり更に「パスポートについては「顔写真」のページと記入済みの「所持人記入欄」両方のコピーが必要です」と。パスポートはあるが発行が在香港総領事館で、これでは「日本国内の発行するものに限ります」規定(そもそもこの日本語もヘンだが)を逸す。また旅券の住所欄に記載された住所が本人の手書きで任意であると思えばそれで住所確認することも大きな誤謬。みずほ銀行のお問い合わせコーナーに電話。銀行の届け出住所は実家にあるが海外在住で旅券が在外公館発行ではまずいかと尋ねると電話に出た行員だいぶ確認に手間取り「インターネットバンキングは国内在住の方が対象」と説明あり。なぜ海外在住は不可か理由の説明が欲しいとお願いするとだいぶ待たされ「海外在住でも結構ですが旅券の住所欄には銀行お届けの住所の記載があれば」との事。個人が記載できる住所での住所確認することの奇妙さは先方もわかっている様子なので突っ込まず。在外公館発行の旅券でも問題なし。日本国内の発行するもの、はどうやらパスポートは日本国旅券のみ認めることで外国籍の場合は旅券に代わり外国人登録証明書が必要。やはり「日本国内の発行するもの」の表記がおかしいのだが。でこの書類送ると確認書が届きネットバンキングの利用が可能。通常、ネット上のオンラインで申請して即刻利用可が世界の常識からはかなり不便。それでネット上の誤使用や犯罪がどれだけ削減できるのか。むしろ銀行の登録住所で郵便物受領できれば詐欺も可能。

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