富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

正月初三(月)曇。燈刻北角寿司加藤。日本経済新聞編集委員T氏の尊顔に拝す。ご家族とZ嬢も一緒に熱燗に酔い歓談三更に至る。昨秋恰度氏の著作『人民元・ドル・円』読了の頃驚く勿れ偶然に氏とお会いする機会あり。って書名まで示してお名前イニシャルも妙か。もう一つ偶然にも昨暮寿司加藤にZ嬢と訪れし折加藤のご亭主に、「知己の日経のTさん」から電話あり寿司加藤の客でTさんに「よくメール出していろいろ詳しい人がいる、と尋ねられ誰だろう?」と尋ねられ加藤のご主人「それなら」と察したは余であったそうな。光栄だがT氏にメール差し上げた事実もなく誰か他の方では?でその場の話終わったがT氏に誤解されるのも何なのでT氏にメール差し上げればすぐにご返事いただく。コトの次第はT氏偶然にもこの富柏村サヒトご覧になり饒舌なる日剰読まれれば寿司加藤とあり興味もたれ加藤のご主人に尋ねられた由。そこでそれが暫前お会いしていた我が書き手とわかって驚かれたと。恰度来港され本日の晩餐となる。素人ながらに中国経済でいろいろお尋ねしたき事あれど余は正月気分すでに熱燗でかなりいい気分になりとても堅気な話お尋ねもできず。大人(da-ren)といふ風格のある方に久々にお会いした感あり。
▼此処も多くの被害者出ている香港でインド洋津波被害につき昨日の帰港から様々見聞きして香港の対応の良さに驚くばかり。最初に最も感心は空港にも入境審査の手前に香港政府当局の職員が罹災者対応のカウンター設けて罹災者の来港居留についての緊急対応。
▼紅白視聴率ついに四割下回る快挙。韓国芸人招聘だのして松平健マツケンサンバに肖つても無理は無理。新潟中越地震など自然災害相次いだ年に「被害者励ます集大成」などと被害まで「利用」した結果がこれ。テレビ芸能に詳しき松山の友人S君は明らかに白組充実でマツケンサンバでもはやフィナーレであったが最後に小林幸子が新潟の地震被災者に歌うことで予定調和的に紅組の勝ち決まつていたところがNHKらしさ、と。御意。海老沢勝二は本番前に「史上最高の紅白になる」と嘯(うそぶ)いていたそうだが結果は視聴率史上最低となればその引責で会長辞任すべき。「嘯く」が本来「吠える」意味なのに海老沢の場合「嘘吹く」である。これまでNHK支えてきた「年末には紅白」の「コアな愛聴者」が逃げた結果。TBSのレコード大賞も視聴率一割。同局制作局長「歌番組を生放送でやる魅力が乏しくなってきた」と語るがそうではなく、かつての「国民歌謡」的な、例えばひばり、襟裳岬の森進一(紅白で見てずいぶん「お顔が変わった」と驚いたが)やシクラメンのかほり布施明の如く老若男女誰もが口遊む歌がなくなった結果。ひとつ検討すべきことは明治以来の無理な太陽暦での暮れと新年止めて農歴にでもすれば?。アジア回帰。クリスマスが国民的風習となった今ではクリスマス休暇設けて年末はそれで陵ぎ旧正月もがっちりと正月。気候風土には見合った元来の正月。ついでに学校も九月始業で四月で桜などといふ「散り際の美」の排除。子供は六月下旬から二ヶ月しっかり夏に遊ばせて。太陽暦の1月1日の元旦も4月の学校始業もわずか百数十年前の無理な「現代化」で結果に様々な軋轢ばかりなのだから、この際抜本的改革はその廃止の筈。

富柏村サイト http://www.fookpaktsuen.com/